「2021年4月日米首脳会談、台湾は歓迎、中国は反発」(RFI・フォーカス台湾・中国国際放送局)

「2021年4月日米首脳会談、台湾は歓迎、中国は反発」(RFI・フォーカス台湾・中国国際放送局









(Etats-Unis-Japon: Biden et Suga prêts à présenter un front uni sur Taïwan: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20210416-etats-unis-japon-biden-et-suga-pr%C3%AAts-%C3%A0-pr%C3%A9senter-un-front-uni-sur-ta%C3%AFwan





米日:バイデン氏と菅氏には台湾について統一戦線を組む準備が出来ている





発表 2021年4月16日 07:50







ジョー・バイデン米大統領菅義偉・日本首相。AFP - MANDEL NGAN, YUICHI YAMAZAKI





RFI






4月16日金曜日、ホワイトハウスは日本の首相のために赤絨毯を広げる。菅義偉氏はジョー・バイデン米大統領と対面形式で会談する最初の外国人指導者になる。東京はここで、ワシントンの新政権がアジアとその問題点を大いに重視しているというサインを見たいと考えている。ジョー・バイデン氏は、劣等感から解放され、特に台湾海峡において拡張主義を取るようになった中国に対して、彼の古くからの同盟国が更に毅然とした態度を取るよう後押しすることになりそうだ。





日本は米国や欧州に味方して、中国に対して更に毅然とした政策を実施する準備が出来るか?香港や、更に新疆での人権侵害を弾劾するための制裁を支持するところまで行くには?金曜日、ジョー・バイデン米大統領はワシントンで菅義偉・日本首相と会談する。



ワシントンは、この同盟国が中国に対する統一戦線に加わるよう後押ししたいと考えているようだ。「バイデン氏が中国に対して揺るぎない一線を維持しているのを見るのは、日本にとって全くタイミングが良い」と、国立東洋言語文化学院日本学部の政治学准教授ギブール・ドラモット氏はRFI国際サービスのヘイケ・シュミットのインタビューに答え、強調した。「彼らは正しく警戒線上にいる。彼らは高性能ミサイルや高度な防衛システムを保有している。中国の脅威は日本が20~30年前から実際に言及していたものだ。日本は、アジア太平洋諸国、フランス、イギリスといった外国との同盟関係を展開して行動している。」





火に油を注がない



しかし、ギブール・ドラモット氏によると、日本の首相と政府は慎重な姿勢を維持している。「日本は大きなアナウンス効果が生じないよう、かなり慎重に行動している。つまり、制裁は適切な措置でない。それは中国に対する敵意の宣言であり、問題の解決にならないと日本は見ている。日本は最も重要なパートナー国の1つだが、例えば豪州が経験したような反応に自らを晒すために、毅然とした姿勢を示す発言を自らは決して行わないことは確実だ。これは新疆であれ香港であれ、人権についての慎重な姿勢につながる。日本は火に油を注ぎたくないが、この類いの発言を中国は理解するという認識はあるので、中国に対しては自身で抵抗を感じて欲しいと考えているのは明らかだ。」



したがって、ギブール・ドラモット氏は、日本は「台湾の重要性について述べることに同意するだろう。日本にはそれをする十分な理由があり、日本は既にそう述べている。というのも、日本は1969年に台湾が自国の安全のために重要だと既に述べている」と、話を続けた。米国と日本の指導者が台湾に言及したのはその時が最後で、その後に東京は北京との関係を正常化した。



しかし今日、台湾が攻撃された場合、日本には米国に味方して中国に対して介入する用意があるか?「それ程の大変動では状況は全く変わるだろう」と、この国立東洋言語文化学院准教授は主張する。「中国が台湾を攻撃した場合、日本は米国と共に対応せざるを得ないと感じるだろう。とにかく、日本には不測の事態に備えて置く必要がありそうだ。」



そこで、ジョー・バイデン氏と菅義偉氏は、中国が主権を主張しているが民主的に統治されているその島に関する共同宣言に同意しそうだと、ある米当局者の話をロイターが引用している。しかし、彼によれば、この声明は米国が菅義偉氏の側に期待していることと食い違う恐れがある。この安倍晋三氏の後継者は昨年9月に首相に就任した際、安全保障上の懸念と深い経済関係とのバランスを取ることを目的とした対中国政策を受け継いだ。





►これも読む:北京は米国と台湾の接近を妨害すると決意している





「クアッド」連合



このホワイトハウスの借家人は、今回の菅義偉氏との最初の対面形式の首脳会談と5月に韓国の指導者と予定されている別の首脳会談で、彼が今日の重要な対外政策上の問題と考えている、米国の軍事と外交のリソースをインド太平洋地域に集中させ、中国による力の台頭に対処することに尽力している。



米大統領は中国や長年の敵・北朝鮮に対抗するために、「クアッド」(4ヵ国安全保障対話)の名で知られる豪州・インド・日本との取り組みに、更に韓国を加えた共同の取り組みを活発に進めたいと望んでいる。また、ジョー・バイデン氏と菅義偉氏は金曜日に、次回の「クアッド」会合の計画を発表しそうだと、その米当局者は述べた。



日本・韓国・中国との経済関係とソウルと東京の冷え切った関係を考慮すると、統一戦線を提示するには微妙なバランスを図る必要がある。1910~1945年の日本による韓国の植民地化に関連する諸問題、特に戦争中に日本の売春宿での労働を強いられた韓国人女性に関する問題のために、日韓関係は悪化している。





►これも読む:クアッド・オンライン首脳会談:日本は隣国・中国との関係を振り返る[投稿者の和訳





米国 日本 中国 ジョー・バイデン 菅義偉 台湾 香港











(Le Japon et les Etats-Unis s'engagent à travailler ensemble face aux «défis» de la Chine: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/am%C3%A9riques/20210417-le-japon-et-les-etats-unis-s-engagent-%C3%A0-travailler-ensemble-face-aux-d%C3%A9fis-de-la-chine





日米、中国の「挑戦」に立ち向かうための協力を約束する





発表 2021年4月17日 03:26







2021年4月16日、ワシントンで行われた共同記者会見での米大統領と日本首相。MANDEL NGAN AFP





RFI






金曜日、ジョー・バイデン米大統領と、この新しい米大統領がワシントンに迎えた最初の外国人指導者である菅義偉・日本首相は、中国が掲げた「挑戦」に「共に」立ち向かうことを約束した。





この民主党大統領は、ホワイトハウスローズ・ガーデンで行われた共同記者会見で、「私たちは、中国が掲げた挑戦や、東シナ海南シナ海、更には北朝鮮などの問題に立ち向かうために協力する決意だ」と明言した。



「私たちは、民主主義国家が国民に対して結果を出すことにより21世紀の競争に勝てることを実証するために協力する」と、ジョー・バイデン氏は「独裁政治」とのイデオロギー対決という政権のテーマを持ち出しつつ、言葉を区切りながら語った。



日本の首相はこれに共鳴し、北京の容赦ない力の台頭に立ち向かい共同戦線を組むために米大統領が望んでいるこの民主主義国家の連合について、これは「自由、民主主義、人権」に基づく同盟であると述べた。



さらに彼は、両連合国が「力や威圧により南シナ海東シナ海の現状を変える」中国の「全ての試み」に反対していくことを請け合うと述べた。



また、両首脳は台湾[投稿者の和訳―ますます敵意を強める北京側の行動を非難している―をめぐる緊張の高まりと、米大統領が近々発表する予定の対北朝鮮戦略についても語った。



5月の文在寅・韓国大統領に先立ち日本の指導者を最初の訪問客にするいう選択は、特にワシントンにとって一番の戦略的敵対国との競争に直面するアジアにおいて、米国の最も近い諸同盟国に対してジョー・バイデンが与えた優先順位を反映している。





(参考 AFP)





米国 日本







―参考―













(フォーカス台湾)

https://japan.cna.com.tw/news/apol/202104170002.aspx





台湾、日米首脳会談の共同声明を歓迎 総統府「地域の平和に役立つ」





【政治】 2021/04/17 16:31







総統府の張惇涵報道官





台北中央社菅義偉首相とバイデン米大統領が共同声明に「台湾海峡の平和と安定の重要性」とする文言を盛り込んだのを受け、総統府と外交部(外務省)が17日、それぞれコメントを発表し、感謝を表明した。



台湾海峡の平和と安定の重要性」については、日米両政府が3月の安全保障協議委員会(2プラス2)で認識を一致させており、今回の日米首脳会談で再確認された。首脳会談の成果文書で台湾に言及したのは、1969年の佐藤栄作首相とニクソン大統領の会談以来52年ぶりとなる。



総統府の張惇涵(ちょうじゅんかん)報道官は、「インド太平洋地域の平和と安定に役立つ」と歓迎。その上で、台湾海峡問題がすでに両岸(台湾と中国)の範囲を超え、世界の関心を集めているとの認識を示し、北京当局が地域の一員としての責任を果たし、プラスの貢献をすることに期待を寄せた。



外交部は報道資料で、台湾は中国の防衛ライン「第1列島線」(九州―沖縄―台湾―フィリピン)の中枢に位置しており、地域の安定と繁栄の鍵となる役割を担い続けていると指摘。今後も引き続き、理念の近い国々に台湾海峡の安全と平和を重視するよう促していくとした。



(温貴香、鍾佑貞/編集:塚越西穂)











中国国際放送局

http://japanese.cri.cn/20210418/686618c0-78f3-4d02-e564-fa8a7897a9bb.html





日米首脳共同声明を批判=外交部





2021-04-18 11:40 CRI





外交部の報道官は17日、日米首脳共同声明の中の中国に関する消極的な内容について、記者の質問に次のように答えました。



台湾、釣魚島、香港と新疆関連問題及び南海問題について、日米が強い関心を示したことについて、報道官は、「台湾と釣魚島は中国の領土であり、香港と新疆関連問題はまちがいなく中国の内政である。中国が南海諸島及び周辺海域の主権を持つことは議論の余地がない。日米首脳共同声明は中国の内政に乱暴に干渉し、国際関係の基本準則に甚だしく違反する。中国はこれに対して強い不満と断固とした反対を表明し、外交ルートを通じて日米に厳正な立場を表明した」と述べました。



さらに、「日米は『自由開放』を吹聴しながら、実際には集団を作り、対立を扇動している。これは完全に時代の流れに逆らう動きであり、地域と世界の多くの国が平和を求め、発展を図り、協力を促すという共通の願いに背くものである。地域の平和と安定に脅威を与える日米同盟の本質や企みが明らかにされつつある」と批判しました。(閣、)









(投稿者より)



中国の台頭を食い止めるための国際的な包囲網を確立するためには、先ず、米国と日本の関係を固めておくことが必要であり、また、そのピースとして台湾の存在が不可欠だ、ということのようです。



国内的には異例の小さな取り上げられ方だったそうですが、地政学的には重要な会談だったようです。