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トランプ米大統領、国防権限法案への署名を拒否 米軍撤退の制限などに反発 (BBC NEWS JAPAN)

トランプ米大統領、国防権限法案への署名を拒否 米軍撤退の制限などに反発 (BBC NEWS JAPAN)









https://www.bbc.com/japanese/55433620





トランプ米大統領、国防権限法案への署名を拒否 米軍撤退の制限などに反発





2020年12月24日







EPA





アメリカのドナルド・トランプ大統領は23日、7400億ドル(約76兆6000億円)規模の予算案を含む国防権限法(NDAA)改正法案の承認を拒否した。アフガニスタンや欧州からの撤退を制限する条項や、南北戦争時代の南部連合の指導者の名前を基地から削除する条項に反対した。





また、ソーシャルメディアSNS)企業に与えられている免責を廃止する案を盛り込むよう求めている。



アメリカでは連邦議会を通過した法案は、大統領の署名によって成立する。ただし、政権の政策との相違などから、まれに大統領が署名を拒否することがある。



大統領の拒否権行使を、議会は採決で覆すことができる。上下両院で3分の2以上が反対すれば、大統領の決定を覆し、法律を施行することが可能だ。



この法案は連邦議会で圧倒的多数で可決しているため、大統領の拒否を覆せる可能性もある。



一方、大統領の拒否が覆らなかった場合、アメリカでは60年ぶりにNDAAが可決しないことになる。



トランプ氏は22日にも、9000億ドル(約93兆円)規模の新型コロナウイルス追加経済支援策について、他国への資金援助に難色を示し、内容を修正するよう議会に求めた。





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トランプ大統領は4500ページに渡るNDAA改正法案を、「中国とロシアへの贈り物」だと批判した。



大統領は声明で、「残念ながらこの法案には重要な国家安全保障策が盛り込まれていない。一方で、退役軍人やアメリカ軍の歴史に敬意を表さない条項が含まれており、私の政権の国家安全保障と外交政策におけるアメリカ第一主義とも矛盾している」と述べた。



また、アメリカ兵の撤退を制限する条項は「悪い政策」で「違憲」だと批判した。







Reuters

民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長は、「大統領は最後の時間を使って混乱を生み出している」と批判した






野党・民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長は声明で、トランプ氏による拒否権行使は「アメリカ軍に害を及ぼし、安全保障を脅かし、党派を超えた議会の意思を踏みにじる、信じられないほど無謀な行為だ」と述べた。



アメリカが大規模なサイバー攻撃の標的にされている中、大統領の無責任さがどこから来るのか理解しがたい」



署名拒否の発表に先立ち、トランプ氏の周りには、大統領が拒否しても議会で覆る可能性があるとして、方針を変えるよう助言する顧問もいた。



トランプ大統領はこれまでに8つの法案を拒否してきた。いずれの拒否権行使も、続く議会審議で与党・共和党が支持したため、維持された。



アメリカでは毎年、国防予算案を盛り込んだNDAAの改正法案が可決される。NDAAには国防総省の方針のほか、兵器や兵士、派兵計画、その他の国防政策が含まれている。NDAAが可決されない場合、アメリカにおけるさまざまな軍事政策が棚上げとなってしまう。



今年度のNDAAには、活動中の部隊に対する3%の昇給も含まれている。







Getty Images

トランプ大統領はかねて、アメリカ軍の海外派遣には効果がないとして、部隊の撤退に力を入れている






共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務も、NDAA改正法案に賛成していた。マコネル議員は従来、トランプ大統領を支持してきたが、NDAAについては可決が必要だと強調している。



マコネル氏はすでに、民主党のチャック・シューマー上院院内総務と大統領の拒否を覆す採決の実施で合意している。



シューマー氏はツイッターで、「ドナルド・トランプはたった今、米軍兵士たちの昇給を拒否し、大昔に死んだ南部連合の裏切り者たちを守った」と批判。「民主党はこの決定を投票で覆す」と述べた。



トランプ氏は繰り返し、南部連合の指導者の名前がついた基地の改名を拒否している。



トランプ氏の大統領としての任期は来年1月20日に終わる。トランプ氏は今なお選挙結果を認めていないが、マコネル氏は今月14日の選挙人団の投票を受けて、15日に民主党のジョー・バイデン氏を次期大統領と呼んで祝福した。



こうした中、共和党のリンジー・グレアム上院議員は、SNSへの投稿内容に対する運営各社の免責を終わらせるべきだというトランプ大統領の判断は正しいと述べた。



米通信品位法230条によると、ソーシャルメディア事業者は一般的に、利用者の投稿内容について免責される。同時に、わいせつや嫌がらせ、暴力に関する内容を排除するなど、「よきサマリア人の阻止」と呼ばれる良識に基づいた行為を認めている。



トランプ氏はかねて、SNS各社が保守的な発言を抑圧や検閲していると批判。同法230条を削除または変更するよう求めている。





(英語記事 Trump vetoes 'unconstitutional' defence bill