「菅首相の初外遊―ベトナム・インドネシア訪問」(VOA・人民網)

菅首相の初外遊―ベトナムインドネシア訪問」(VOA・人民網)









(Japan Prime Minister Suga Travels to Vietnam for Bilateral Talks: VOA News)

https://www.voanews.com/east-asia-pacific/japan-prime-minister-suga-travels-vietnam-bilateral-talks





東アジア・太平洋





菅・日本首相が2国間対話のためにベトナムを訪問





記者 VOAニュース





2020年10月19日午後2時34分








2020年10月19日、菅義偉・日本首相がベトナムハノイの故ホー・チ・ミン大統領の霊廟に花輪を捧げ、退出する。





先月就任して以来初めて海外を訪問中の菅義偉首相は、月曜日、ハノイに滞在してベトナム首相と2国間対話を行い、経済面と安全保障面の協力を強化することで合意に達した。



菅氏は、体調不良を理由に先頃辞任した安倍晋三氏を引き継いだ。



菅氏はグエン・スアン・フック越首相と対話後の記者会見で、中国がこの地域で軍事的プレゼンスを誇示しているため、日本が軍事装備品をベトナムに輸出する協定を結んだと発表した。



菅氏は記者団に対し、この協定は「両国にとって防衛装備品・技術の移転について原則的に合意に達したという安全保障分野における大きな一歩」だと語った。また、南シナ海における平和・安全・航行と上空飛行の自由を維持することの重要性について、両首脳は意見が一致した。



ベトナムは、世界の大国である日本が、地域および世界の平和・安定・繁栄のために積極的な貢献を続けることを歓迎する」と、フック氏は述べた。



菅氏は、コロナウイルスの世界的大流行が経済に及ぼす影響を緩和するとともに、出来るだけ早く市場を再開するために、両国が協力を強めることに合意したと述べた。



「今日、私たちは『短期出張』旅行と両国間の旅客便を再開することに合意した」と、彼は述べた。



日本は「サプライチェーンの多様化を進める」と菅氏は付け加えたが、この詳細な説明はなかった。



会談後、菅氏はベトナムの以前の指導者ホー・チ・ミン氏の家を訪れ、霊廟に花輪を捧げた。初外遊の彼は続いてインドネシアに立ち寄る。











(Japan, Indonesia Agree to Bolster Defense, Economic Ties: VOA News)

https://www.voanews.com/east-asia-pacific/japan-indonesia-agree-bolster-defense-economic-ties





東アジア・太平洋





日尼、防衛・経済関係の強化で合意





記者 ケミニ・アマノール





2020年10月20日午後8時34分








インドネシア大統領宮殿が公開したこの写真では、菅義偉・日本首相(左)とジョコ・ウィドド尼大統領が西ジャワ州・ボゴールの大統領宮殿での会談の際に両国の国歌を聞いている。2020年10月20日





火曜日、日本とインドネシアは、インド太平洋地域全体で強引さを増しつつある中国をめぐる相互の懸念について、防衛面と貿易面での対話を加速させることで合意した。



菅義偉・日本首相は、9月に安倍晋三氏から職を引き継いで以来初めての外遊となるベトナムインドネシアへの4日間の旅行で、2つ目の訪問先となるインドネシアジョコ・ウィドド大統領と会談した。



地域協力のための「自由で開かれたインド太平洋」運動を推進している菅氏は、パンデミックに見舞われた国々の間の出張制限を緩和するとともに、資源の豊富な南シナ海における防衛面での連携した取り組みを呼びかけた。





「対話を加速させる」



ジャカルタ近郊のボゴール宮殿で、菅首相は「地域情勢が変化する中で両国間の安全保障・防衛協力を一層進めるために、私たちは早期に外相・防衛相会合を行うことや、防衛装備品・技術の移転をめぐる対話を加速させることで合意した」と述べた。



菅首相は会談後の共同記者会見で、「インドネシアが提唱する『インド太平洋に関するASEANアウトルック』は、日本の『自由で開かれたインド太平洋』と基本的な共通点が多いので、私はこれを全面的に支持する」と述べた。



ジョコ氏はその後、「世界の大国間の競争が熾烈さを増す中で」強化された東京とジャカルタの関係は不可欠だとの考えを述べたが、これが米中間の対立激化に言及したものであることは明らかだ。



インドネシアは医療用品や医療設備のために4億7000万ドルの融資を受けるとともに、パンデミックに見舞われた経済を強化することになった。また、日本は有用なインフラ支援を提供する。





防衛協定



インドネシアは今回の防衛協定により、菅氏が月曜日に訪問したベトナムに続いて、日本と同様の協定を結ぶ12番目の国になった。他の国には、米国・イギリス・豪州・フィリピンが含まれる。両国が後日に外相・防衛相会合を行うことに合意したため、インドネシアは今や日本と閣僚級対話を行う国のリストに最新の国として載せられた。



水曜日、菅氏は日本企業に関係するインドネシア人たちと会い、カリバタ英雄墓地に花輪を捧げ、その後東京に帰る予定だ。





一部の情報はAPとロイターからのものです。











人民網日本語版)

http://j.people.com.cn/n3/2020/1020/c94474-9770985.html





菅義偉首相がベトナムインドネシアを初訪問国に選んだ理由とは?





人民網日本語版 2020年10月20日14:14











日本の菅義偉首相は18日から4日間の日程でベトナムインドネシアを訪問している。新華社が伝えた。



菅首相が就任後初の訪問国に東南アジアの両国を選んだのには、ASEAN諸国との関係強化、日本の経済回復の推進といった様々な考えがあったと指摘される。菅政権は今後、安倍晋三前首相の外交政策を概ね引き継ぐ見通しだ。





ASEANとの関係強化



慣例により、日本の首相は初訪問国に大方の場合、関係の緊密な同盟国である米国か、初出席する国際会議の主催国を選ぶ。だが現在は新型コロナウイルスの感染が依然として世界各地で猛威を振るい、国際会議の多くはオンライン開催に変更されており、米国も大統領選間近で、いずれも初訪問国には相応しくない。



また、ベトナムは今年のASEAN輪番議長国であり、現地には日本企業が少なからず進出している。インドネシアASEANで最大の人口を擁す国、ASEAN本部の所在国であり、G20の構成国でもある。両国共に東南アジアで重要な影響力を持つ。日本世論は、菅首相は今回の訪問を通じてASEAN諸国との関係を強化し、特に安全保障協力の分野で日米の推進するいわゆる「インド太平洋戦略」の枠組みに引き続きASEAN諸国を取り込むと見ている。



日本は菅首相の訪問を通じて両国の技能実習生の速やかな来日を実現して、日本経済の回復に資することも望んでいる。日本法務省の統計によると、2019年末時点で、日本では約41万人の外国人技能実習生がおり、このうちベトナム人が最多の約22万人で、インドネシア人も上位に入っている。新型コロナ流行の影響を受けて、現在では多くの技能実習生が来日できず、日本各地の農業、製造業、建設業などに深刻な労働力不足を招いている。菅首相は先日の自民党の会議で、技能実習生の来日などの問題について両国と協議したい考えを表明した。





■安倍政権の政策を継承



安倍氏の後継者として就任した菅首相がどのような外交政策を推し進めるのかが注目されている。日本メディアは、政権初期は安倍時代の政策を引き継ぎ、足元を固めた後に、独自性ある措置を徐々に打ち出すかもしれないとの見方で一致している。



菅首相は選出後「基本的に安倍政権の外交方針を継承する。日米同盟を基軸に外交活動を繰り広げ、安倍政権期に形作られた『自由で開かれたインド太平洋』構想を推し進めると同時に、中露などアジア近隣諸国との安定した関係の構築も推し進める」と表明する一方で、「私には私の外交姿勢がある」ともした。



共同通信は、菅首相は政権初期にはなおさらに極端な手段は避け、特に近隣諸国と過度の摩擦を生じないよう注意し、慎重で保守的な外交政策を取ると見る。ある日本の学者は、菅首相は外交事務に熟練した高官の知恵をより多く借りると同時に、安倍政権期の政策との方向性の一致にも注意すると見る。



日本のインド太平洋構想は米国の「インド太平洋戦略」と呼応しており、両国は連携してインド太平洋地域で対抗的な地政学的駆引き戦略を試みていると指摘される。これはASEAN中心の地域協力枠組みに打撃を与え、域内各国の利益には全くならず、ASEAN各国に受け入れられるのも難しいとみられる。(編集NA)





人民網日本語版」2020年10月20日