イージス・アショア配備 河野防衛相が計画停止を発表/耳を疑ったイージス・アショア配備計画停止「白紙撤回を引き出すまでは油断できない」/ロシア イージス・アショア断念に続く日本の動向に注視(Sputnik日本)

イージス・アショア配備 河野防衛相が計画停止を発表/耳を疑ったイージス・アショア配備計画停止「白紙撤回を引き出すまでは油断できない」/ロシア イージス・アショア断念に続く日本の動向に注視(Sputnik日本)









https://jp.sputniknews.com/japan/202006157537060/





イージス・アショア配備 河野防衛相が計画停止を発表







© AP Photo / Koji Sasahara





日本





2020年06月15日 19:59(アップデート 2020年06月15日 20:25)






15日、日本の河野防衛相は記者団に対し、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると発表した。技術的問題とコスト、時間を考慮しての判断だという。NHKが報じた。





「イージス・アショア」とは、弾道ミサイルに対処する海上イージス艦と同様の機能を、地上に整備する迎撃ミサイルシステムのこと。







© Sputnik / Sergey Guneev

露中  新たな軍事協力の段階へ






河野防衛相は、計画停止の理由として、アシュアのブースタの落下場所を確実にするためにはソフトとハードの両面の改修が必要だということ、落下の安全性を高めるには技術的な問題があり、時間とコストがかかることなどを上げた。そのことをふまえ、国家安全保障会議NSC)に報告し、政府として今後の対応を議論することを明らかにした。



また、河野防衛相は、こうした決定について、山口県秋田県の両知事に15日、電話で報告したとした上で、早い時期におわびに行く予定であると語った。





タグ 自衛隊, 軍事











https://jp.sputniknews.com/reportage/202006167545530/





耳を疑ったイージス・アショア配備計画停止「白紙撤回を引き出すまでは油断できない」







© AFP 2020 / DANIEL MIHAILESCU





オピニオン





2020年06月16日 23:20






筆者 : 徳山 あすか





15日、河野太郎防衛相は、秋田県山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の停止を表明した。秋田県における配備予定地は陸上自衛隊新屋演習場で、住宅街に非常に隣接していることから、住民の間には懸念が広がっていた。また、ちょうど一年前には、住民説明会における防衛省職員の居眠りや調査報告書のミスが重なり、国に対する不信感が高まっていた。





「イージス・アショア問題を考える新屋住民の会」代表の佐藤信哉さんは、計画停止の発表を受けて、「正直、耳を疑った」と話す。



佐藤さん「この計画は、発表当初から国側の杜撰な取り組み方が指摘されていました。未だかつて、「国」が進めてきた防衛計画は撤回された事はありませんし、県民総ぐるみで反対運動を繰り広げている、あの沖縄県辺野古への新基地建設でさえ、工事が強行されているからです。」



佐藤さんは、「この2年あまり、私たちが取り組んできた諸行動にご協力をたまわった方々には心より感謝」としながらも、白紙撤回と表明されない限りは、この問題と向き合わなければならないと指摘している。







© CC BY-SA 4.0 / Kugel~commonswiki / Henoko District, Nago City, Okinawa Prefecture, Japan (cropped photo)

沖縄知事「辺野古のほうが無駄ではないか」 イージス・アショア配置計画停止を受け






佐藤さん「日本語というのは厄介なもので、「停止」という言葉の中には「再開」もあり得るというニュアンスが含まれます。したがって私たちは、「白紙撤回」という言葉を国側から引き出すまでは、油断することなくこの問題に立ち向かって行く覚悟です。」



この方針転換が単なる一時的なものなのか、方針転換の理由が本当にシステム全体の大幅な改修にかかる費用や期間のせいなのか、国際的にも注目が集まっている。



かつてロシア国防省国際軍事協力総局長を務めたレオニード・イワショフ氏はスプートニクの取材に対し、「実際の理由はコストではなく、中国・ロシアとの関係を先鋭化させたくないという日本の姿勢のあらわれではないか。また、海上自衛隊イージス艦があっても、北朝鮮のミサイル発射に対して全く抑止力になっていないという負の経験も、今回の決断の後押しになったのではないかと思う」と話している。





この記事に示された見解はスプートニク編集部のものとは必ずしも一致していません。





タグ 軍事











https://jp.sputniknews.com/politics/202006187548737/





ロシア イージス・アショア断念に続く日本の動向に注視







© Sputnik / Foreign Ministry of the Russian Federation





政治





2020年06月18日 01:16






日本のイージス・アショア配備計画の停止を受け、ロシア外務省のマリア・ザハロワ公式報道官は、ロシアは今後の日本の動向に注視するとする声明を表した。





ザハロワ報道官は、ロシアは、日本の茂木外務大臣が「米国との協力に影響を与えるとは考えていない」と述べ、米国との軍事政治協力の拡大路線にいかなる変更も生じていないと指摘した点も考慮していくとしている。







© CC BY 2.0 / U.S. Missile Defense Agency / Aegis Ashore

イージス計画停止 「相談なかった」 二階氏が憤り






ザハロワ報道官はブリーフィングで「我々はこのシナリオの発展を注視しており、何よりもまず、今回の声明に続いて日本の指導部が、特にアジア太平洋地域の安全保障状況に直接反映するミサイル防衛分野で具体的な歩みをとるのかどうかを見極めていく」と語っている。



15日、日本の河野防衛大臣新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると発表した。





イージス・アショアについてのロシアの姿勢



2017年、北朝鮮から発射される弾道ミサイルを理由に日本は自国領内に米国の地上型迎撃ミサイル「イージス・アショア」を2基配備することを決定。これに対してロシアは再三にわたり、憂慮の念を表してきた。



2020年1月に行われた交渉でロシア外務省のセルゲイ・リャブコフ次官は、ロシアと日本は米国のイージス・アショアの日本への配備問題で互いの立場を近づけることができなかったと語っていた。リヤブコバ氏によれば、イージス・アシュアシステムは、ロシアの戦略的抑止のポテンシャルに否定的な影響を与えるという。そのほか、ロシアはこれらのコンプレックスは迎撃ミサイルの運用だけでなく、巡航ミサイル「トマホーク」を含めた攻撃手段の使用としても適していると確信している。これらミサイルの射程距離は2.5キロメートルに達する。







※2020.6.18 内容を追加しました。