トランプ氏、「WHOとの関係を打ち切る」 新型ウイルス対応めぐり (BBC NEWS JAPAN)

トランプ氏、「WHOとの関係を打ち切る」 新型ウイルス対応めぐり (BBC NEWS JAPAN)









https://www.bbc.com/japanese/52857932





トランプ氏、「WHOとの関係を打ち切る」 新型ウイルス対応めぐり





2020年05月30日







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トランプ氏はかねてからWHOが、中国の責任を不問にしていると非難していた






アメリカのドナルド・トランプ大統領は29日、世界保健機関(WHO)との関係を打ち切ると表明した。新型コロナウイルスの世界的流行への対応をめぐり、トランプ氏はかねてからWHOが、中国の責任を不問にしていると非難していた。



トランプ大統領は「中国がWHOを完全に支配している」とし、アメリカは今後、ほかの公衆衛生関連機関に拠出を行うと述べた。



アメリカはWHOにとって最大の拠出国。昨年はWHOの年間予算の15%弱に当たる4億ドル(約430億円)以上を拠出している。





トランプ氏の主張



ホワイトハウスローズ・ガーデンで記者会見したトランプ氏は、「我々は今日、WHOとの関係を打ち切り、アメリカの拠出を」別の公衆衛生の慈善団体へ「まわすだろう」と述べた。



「世界は今、中国政府の不正行為がもたらした結果に苦しんでいる」



さらに、中国が「10万人以上ものアメリカ人の命を奪うパンデミックを引き起こした」と付け加えた。



トランプ氏は中国が新型ウイルスについて「世界を欺く」ためにWHOに圧力をかけたと非難した。



今年11月の大統領選で再選を狙うトランプ氏は、パンデミック(世界的流行)への対応を批判されてきた。一方のトランプ氏は、中国が流行の初期段階で事実を公表せず隠蔽(いんぺい)していたと非難している。



米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、日本時間30日午前時点のアメリカの死者数は10万2798人で、世界最多となっている。





これまでに何が



WHOの新型ウイルスへの対応をめぐっては、トランプ氏が先月から批判を繰り返している。



先月14日、トランプ氏はWHOが「基本的な義務を果たさなかった」として拠出を停止すると発言。今月18日には、WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長に書簡を送り、テドロス氏とWHOが「繰り返し間違った判断した」せいで「世界中に大きな負担がかかった」と主張した。



その後トランプ氏は、WHOを「中国の操り人形」と呼んだ。



一方で中国は、アメリカ国内でのアウトブレイク(大流行)の責任は「嘘をつく」米議員たちにあると非難している。



中国外務省の趙立堅報道官は先に、トランプ氏は市民を誤解させ、中国を中傷し、「自分たちの無能な対応への非難を転換」していると述べた。



WHO加盟国は19日、WHOの新型ウイルス対応について、独立した検証委員会を設置することで合意した。





(英語記事 Trump terminates US relationship with WHO





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