北京が香港の支配強化を仄めかす中、米中の緊張が高まる(VOA NEWS) Chairman Xi and his Communist thugs once again show their disregard for Hong Kong’s promised autonomy and freedom. There must be consequences for Beijing’s tyrannical actions against the people of Hong Kong.https://t.co/AWOIJHh6OI
(US-China Tensions Rise as Beijing Signals Tightening Controls on Hong Kong: VOA NEWS)
https://www.voanews.com/east-asia-pacific/us-china-tensions-rise-beijing-signals-tightening-controls-hong-kong
東アジア・太平洋
北京が香港の支配強化を仄めかす中、米中の緊張が高まる
By Lin Yang, Nike Ching, Yi-Hua Lee, Tina Chung
2020年5月22日午後3時19分
資料―2019年11月28日、中国・香港エディンバラ広場での集会中に、抗議者たちが米国の国旗を掲げる。
香港の支配を強化する新しい法案を提出するという中国の決定は、米国の議員・高官からの非難の波を巻き起こした。これは、この両経済大国の関係の更なる悪化を示すもう1つの兆候だ。
金曜日、マイク・ポンぺオ国務長官は声明を発表し、中国国会が「北京が香港に約束した高度な自治への弔鐘になるだろう」と彼が主張する法案を提出したと「非難」を述べた。
資料―2020年5月20日、ワシントン・国務省での記者会見でマイク・ポンペオ国務長官が話している。
また、彼は、「香港の自治と自由に影響を与えるいかなる決定も、1国2制度や香港の地位に対する私たちの評価に影響を及ぼすことは避けられない」と明言した。
また、ミッチ・マコーネル多数党上院院内総務(ケンタッキー州・共和党)も、中国がパンデミックをめぐる世界的危機を権威主義拡大の隠れ蓑として利用していると述べ、北京の動きを非難した。
「北京からのこれ以上の弾圧は、米中関係再検討への上院の関心を強めるだけだろう」と、マコーネル氏は述べた。
ホワイト・ハウスの報告
今週の香港についての北京の発表の前にも、トランプ政権は中国政策を見直し、中国に対するワシントンの長期的なアプローチの変更を目的とする戦略報告を公表していた。
報告は、リチャード・ニクソン大統領の政権以降の40年間に亘る米国政府の北京取り込み政策が、中国政府に対して国際社会の責任ある利害関係者になるよう促せなかったことを強調している。
木曜日、国務省のモーガン・オルタガス広報官は「一歩下がって過去40年間の米国の対中政策を見た時、トランプ政権は実際にその政策からほぼ180度転換した」とVOAに語った。
この政府報告によると、トランプ政権は象徴的意義と虚飾のために北京と関わることに「価値はない」と見ており、共産主義体制への圧力を公然と強めていく考えだ。
このアプローチがどのように見えるか、今週、その例が示された。先日、米国高官たちは台湾総統に賞賛を浴びせ、中国の技術大手・華為が主要技術の取得を更に難しくする新たな措置を発表し、中国政府の政策に対する米国の批判を説明するために中国指導部に直接申し入れを行った。
また、北京では今週、中国の外交部・国防部・台湾事務弁公室がワシントンに対し、「1つの中国」政策に違反し中国の内政に干渉したと非難する声明を発表し、米国の批判に対する「強い憤り」を表明した。
党派を超えた批判
米国議会は多くの国内問題について各党の路線に沿って鋭く分断したままだが、中国政策については米国のアプローチを再検討することで議員の間に幅広い合意が存在する。
木曜日、クリス・ヴァン・ホーレン上院議員(メリーランド州・民主党)とパット・トゥーミー上院議員(ペンシルベニア州・共和党)は、香港の独自性を犯したことにより中国当局者に制裁を課し、また、香港の自治を保証する法律への違反が判明した組織と取引を行う銀行にも二次的な制裁を課す法案の提出を計画していると述べた。
リック・スコット上院議員(フロリダ州・共和党)は対し、中国は香港市民の基本的な権利を奪っており、そして、「それは間違っている」とVOAに語った。昨年、彼は当時提出された引渡し法案に抗議し民主化を求める運動の最中に香港を訪問した。この法案は、香港が中国を含む他の国で手配中の人々を拘束し移送できるものだった。
「我々は共産主義中国に立ち向かうことを始めねばならない。彼らはここでそれをするつもりだ。その後、彼らは台湾でそれをしようとするだろう」と彼はVOAに語った。
ボブ・メネンデス上院議員(ニュージャージー州・民主党)は、北京による国家安全法の一方的な押しつけは「中国共産党によるもう一つの抑圧的な動き」だとVOAに語った。
トム・コットン上院議員(アーカンソー州・共和党)はツイッターで声明を発表し、「香港の人々に対する北京の暴君的行動には結果が出るはずだ」と述べた。
上海国際問題研究院のZhang Jian香港・マカオ部長は反対の立場を示し、香港の独立運動と「外国勢力」の関与のために新しい国家安全法が早急に必要だとVOAに語った。
「現行の法律は国家の安全を維持するのに十分でない」と彼は述べた。「香港の立法機関が引き続きその機能を果たすのは当然だが、将来的には中央政府による国家安全規制の強化を私は期待する。」
台北支援を明確に
今週、米国は蔡英文・台湾総統の就任を祝福する姿勢を明確に示すことや、この中国本土沖合の島への武器売却を承認することで台湾への支持を示した―この意思表示は北京の鋭い批判を招いた。
資料―2020年5月20日、蔡英文・台湾総統は台北・台北賓館で行われた2期目の就任式の中で演説した。写真は台湾総統府が配布した。
ポンペオ氏は蔡氏を正式に"president"[総統]と呼び、台湾総統にお祝いの言葉を送る最高位の米国高官になった。これまで、米国の最高幹部たちは声に出すことを控えていた。台湾を独立国として認めていない北京の機嫌を損ねないためだ。
グローバル・タイワン・インスティテュートのRussell Hsaio常任理事は、米国はこのタイミングで台湾を政治的に支持する強力なシグナルを送る必要があるとVOAに語った。
「これは恐らく北京に対する、台北へと同じ強さのシグナルだった」と彼は言った、「米国は北京に対して今なお1つの中国政策に固執しているが、民主主義の同盟国であり安全保障上の重要なパートナーである国との関係の進め方に北京が口出しすることを、ワシントンは許さないだろう。」
蔡総統就任の翌日、米国は台湾に大型魚雷を売却する推定額1億8000万ドルの取引を承認した。この意思表示に北京が怒るのは明らかだ。
Hsaio氏は、米台関係の強化はワシントンと台北の間の信頼醸成の結果だと述べた。
キャサリン・ジプソンがこの報告に貢献した。