戦勝75周年(ロシア連邦大統領府)
(75th anniversary of Victory: PRESIDENT OF RUSSIA)
http://en.kremlin.ru/events/president/news/63329
行事
戦勝75周年
大祖国戦争の勝利から75年目の記念日に、大統領はアレクサンドル庭園の無名戦士の墓に花を供えた。
2020年5月9日10:15 モスクワ
記念式典は儀仗兵と軍楽隊の行進で終わった。
また、大統領は英雄都市のオベリスクと軍事栄光都市を讃える記念碑に献花した。
モスクワ・クレムリンのイワノフスカヤ広場での式典に続いて、ウラジミール・プーチンは戦勝75周年を記念する空中パレードを参観した。
大統領は、勝利の日にモスクワや国内他都市でパレード飛行の実演や支援に参加した、ロシア国防省の空挺隊員や地上整備員に感謝の言葉を伝えるよう、セルゲイ・ショイグ国防相に指示した。
勝利の日に、ウラジミール・プーチンは退役軍人と全てのロシア国民を祝福した。
* *
無名戦士の墓で行われた献花式でのスピーチ
ロシア大統領ウラジミール・プーチン:親愛なるロシア市民の皆さん、退役軍人の皆さん、友人の皆さん、
私は心から皆さんに勝利の日のお祝いを申し上げます。
この日は私たちにとって最も重要で最も大切な祝日であり、私たち国民みんなが一緒に厳かにお祝いをします。
これからもずっと、勝利の日は私たちの精神や道徳にとって極めて大きな意味を持つ、神聖な日となるでしょう。
これは私たちの記憶と誇りであり、私たちの国と全ての家族の歴史です。これは私たちの魂の一部であり、御両親やお爺様・お婆様から私たちに受け継がれています。
今日、最早私たちとは一緒にいない彼らの様々な年齢のときの写真をいとおしく眺めながら、私たちは彼らの運命の重大さを強く感じています。私たちは退役軍人の皆さんが長生きすることを願いつつ、この輝かしい世代の勝利者たちに頭を下げます。
彼らが私たちの祖国のために行った沢山のことは、数え上げることもお返しすることも出来ないほどです。彼らは私たちの国と未来の世代を救いました。彼らは欧州を解放し、平和を守り、都市や村を復興し、非常に大きな成功を収めました。
私たちは、、戦場や故郷の前線で互いに肩を組み合って立ったソビエトの方々や様々な民族の方々の私を捨てた不滅の英雄的な行動に敬意を払い、彼らの名誉を限りなく讃えます。彼らの勇気・団結・気高さ・そして真に揺るぎない意志の力は、時代を超えたものです。
友人の皆さん、
クレムリンの壁のそばにあるこの場所は、私たち全員にとって神聖な場所です。大祖国戦争中に倒れた方々に敬意を表して、永遠の炎が昼も夜もここで燃えています。ここには無名戦士の方々が眠っています。彼らを始め、私たちの祖国を守った全ての方々に敬意を払うために、私たちはここに来ました。
私たちは、モスクワ・スモレンスク・スターリングラード・クルスク・セヴァストポリ・ミンスク・キエフ・リガ・ベルリン・ウィーンといった都市の近くや、プルコヴォ高地、そして、ネヴァ川・ドニエプル川・ドナウ川・ヴィスワ川・オーデル川のほとりの無名戦士の集団墓地に眠る英雄たちに敬意を表します、。
これら何百万人もの倒れた方々は、自分たちは敵に打ち勝ち家に帰ると信じていましたが、夢に見た勝利を生きて見ることがありませんでした。彼らはそのために息の絶えるまで戦ったのです。私たちや、私たちの子供や孫、そして、まだ生まれていない人々が、ソビエトの兵士によって救われ保存された世界で生きているのは、彼らが自らの命を犠牲にしたお陰です。
私たちは、息子・娘・父親・母親・祖父・曾祖父・夫・妻・兄弟姉妹・戦場の同志・親戚・友人のことを思い出し、戦争から戻らなかった方々に敬意を表して頭を下げます。
1分間の黙祷を捧げましょう。
(1分間の黙祷)
友人の皆さん、
大祖国戦争は75年前に終わりました。私たちはいつものように適切かつ大規模に、この記念日を祝うつもりです。これは、犠牲を払って勝利を収めた方々に対して恩義を負っているからです。
私たちは赤の広場でメインパレードを行い、そして、人々による不滅の連隊が、私たちの感謝の気持ちと世代をつなぐ親族の破れることなく息づく絆を示すために行進します。
私たちの退役軍人は死力を尽くして戦いました。ですから、私たちは常に彼らの団結と不屈の精神を見習って生きるよう努めたいものです。
私たちは記憶・希望・願望を共有し、そして、現在と未来に対して責任を分かち合う意識を持つことによって団結しています。
私たちが一緒に立つとき、私たちは無敵です。私たちはこのことを知っており、強く信じています。
この勝利の日に、皆様にお祝いを申し上げます。
勝利の日おめでとう!
万歳!
(ロシアの国歌。)
トピック 大祖国戦争
公開ステータス
公開カテゴリー:ニュース、原稿
公開日:2020年5月9日10:15
テキスト版原稿
75-летие Победы(Президент России)
(投稿者より)
本当は常任理事国の5首脳が一堂に会するはずでした。さらに独日の首脳も加わり、かつての勝者と敗者が共に平和を誓う場になるはずでした。そこにコロナの厄災が襲い掛かり、先手を打ったはずなのに今やロシアは有数の被災国です。結果として、今年は勝利から4分の3世紀を経た大きな節目にも係わらず、ミサイルや戦車は1台も走らず、国歌の演奏に祝砲すら伴わない戦勝記念日になりました。
大統領は誰も賓客を迎えず、一人で車を降り花を供えました。聴衆のいないスピーチには「ドイツ」「ナチズム」の言葉がなく、共に戦った連合国の名も出ず、勝利の栄光すらも抑制されたものでした。その後の赤の広場のパレードは空軍機による儀礼飛行のみが行われ、不滅の連隊の行進もネット上だけでの開催だったようです。それでも、そのささやかさが反って時局に相応しいものだったのかも知れません。
翻訳はクレムリン・英語サイトの記事を訳したものです。重訳になりますので、ロシア語のお出来になる方は原文をお当たりになって下さい。