中国の量産型空母:中国は世界の覇権を目指しているのか?(Sputnik日本):阿修羅♪

中国の量産型空母:中国は世界の覇権を目指しているのか?(Sputnik日本):阿修羅♪

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https://jp.sputniknews.com/reportage/201910276790633/





中国の量産型空母:中国は世界の覇権を目指しているのか?







© AP Photo / Kin Cheung





オピニオン





2019年10月27日 18:05






筆者 : タチヤナ フロニ





中国が量産型の重空母の建造を進めている。上海の新たな造船場で同様のタイプの大船舶が複数建造される予定だが、この空母がその中で初の船舶となる。アメリ戦略国際問題研究所CSIS)の専門家が、衛星写真を調べた結果、このような結論に達した。中国がどれくらいのスピードで自前の空母建造に至ることができるのか、それが地域の戦略的勢力図にどのように影響するのか。スプートニクが軍事専門家のウラジーミル・エフセエフ氏に話を聞いた。





エフセエフ氏によると、実際、中国は空母や空母群の編成要素において、近いうちにアメリカと対等になるという。エフセエフ氏:「空母は、それ自体にパワーはあるものの、空母群という形で信頼できる護衛を持たなければなりません。それがアメリカには不足しています。アメリカは世界の複数のプレーヤーを一度に抑止するため、世界各地に空母群を派遣し、グローバルな覇権を維持しようとしています。これが軍事予算を逼迫させ、アメリカの中国に対する抑止力を制限してしまっています。逆に中国にはそういった問題がないので、現段階で中国は財政面でも技術面でも空母でアメリカと競合できる状態にあるのです。」





中国にとっての新たなレベル





ウラジーミル・エフセエフ氏は、中国が軍事面で新たなレベルに到達するかどうかは、極めて短時間の問題だという。



エフセエフ氏:「自前の空母の量産開始により、中国海軍の活動範囲は大きく拡大します。なぜなら、中国は同時に、世界各地で海軍の物資・技術的補給のための基地作りも進めているからです。空母とインフラがあれば、中国は必要に迫られた場合、自国沿岸から遠く離れた場所でも敵に武力による圧力を与える事ができるようになります。」







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これは、中国が海の覇権を狙っていると言うことなのだろうか?環太平洋地域の隣国にとって、これは脅威なのだろうか?



エフセエフ氏:「中国は海上輸送に依存しています。アメリカは、中国との貿易紛争がエスカレートした場合、中国のエネルギー資源輸送を脅威にさらす可能性があります。中国は空母を持つことで、中国にとって戦略的意義を持つ輸送ルート、例えば、石油やLNGのほとんどが通過するマラッカ海峡などをコントロール下に置くことができます。この海域に中国の空母群をひとつ置くだけで、アメリカは中国の貨物輸送に対する妨害行動を控えざるを得なくなるのです。」



中国の空母に向けた第一歩となったのが、1998年にウクライナから入手した空母「ワリャーグ」の改良プロジェクトである。この空母はかつてソ連海軍のために作られたもので、中国で完成してからは「遼寧」として知られている。中国はソ連の技術をもとにして、2013年にはすでに自前の空母建造に取りかかった。最終目標は原子力空母の建造だ。





原子力装置は危険なのか?





空母の原子力装置は、戦闘要素や威圧感を与える要素ではなく、空母が最大限に独立できるようにするものだとウラジーミル・エフセエフ氏は指摘する。



エフセエフ氏:「空母が最大限に長時間航行するためには大量の燃料を必要とします。原子力装置を持つことで、常に燃料の備蓄を補給する必要がなくなります。つまり、エネルギー資源の増加に繋がるのです。ですから、空母の原子力装置は武器ではなく、あくまで「ボーナス」なのです。」



それでもアメリカは中国の軍事技術開発を懸念しており、アジア太平洋地域の同盟国である日本と韓国との戦略的協力を強めている。





日本の反応







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日本は中国の空母建造を注意深く見守り、自衛隊を強化させているが、アメリカと中国の対立に実際に巻き込まれることは望んでいないとウラジーミル・エフセエフ氏は言う。



エフセエフ氏:「日本が何らの反中国政策をとれば、それは経済にとって打撃となります。総じて、アメリカの同盟国は、中国が軍事・経済力を高めていることを考慮して、中国との戦略的対立をますます避けるようになっています。アメリカは、海軍力において事実上の対等な敵が登場することに備えるしかありません。」



エフセエフ氏によると、日本はこの状況をずっと前から予測し、できる限りこれに適応してきたという。日本は防衛力を強化させているが、同時に、できる限り中国との貿易収支を増やそうとも努力している。





この記事に示された見解はスプートニク編集部のものとは必ずしも一致していません。





タグ 中国, 軍事