日本の製造業中小企業、技術革新を通して競争力維持(チャイナネット):阿修羅♪

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日本の製造業中小企業、技術革新を通して競争力維持





タグ:日本 中小企業 競争力





発信時間:2019-07-03 17:14:59 | チャイナネット |






中小企業は日本で重要な地位を占めている。日本の『2019年中小企業白書』によると、日本の中小企業の数は357万8000社で、企業総数の99.7%を占める。また、中小企業の従業員数は全企業の総数の70%を占め、製造業の中小企業は日本の経済・社会において重要な役割を担っている。



近年、国際競争の激化、高齢化の進行に伴い、日本の製造業の中小企業は多くの試練に直面している。それでも、一部の企業は自身の柔軟性を生かし、顧客のニーズに着目し、特定の分野で科学技術イノベーションを強化し続け、技術をさらに磨き、激しい競争の中で優勢的地位を維持している。





小型企業が発展するには、売上高を追求するだけではなく、品質も重視する必要がある。





大きな音の中で、ハードロック工業株式会社のある技術者は、2個のナットを検測機の両端に締め、油性ペンでボルトとナットに横線の印をつけた。この検測機は1分に1800回振動する。9秒後、片方のナットが完全に落ちた。同じナットに交換し、11秒後に再び落ちた。もう片方についているハードロックナットは10分以上経っても全く動かない。



ハードロックナットは日本の新幹線、瀬戸内海大橋、東京スカイツリーなどの重大プロジェクトに広く使用されている。多くの国の高速鉄道プロジェクトもこのナットを使用している。



ハードロックナットは45年の歴史を有し、従業員数は100人ほど、年間売上高は21億円に達する。1960年代、ハードロック工業創始者で社長の若林克彦氏は安定性の高いナットの需要があることに気づき、研究を開始した。彼はナットの外側にクサビを施し、2層構造のナットを開発した。このナットはきつく締めれば緩むことはない。その後、彼はボルトとクサビを合わせたナットを開発した。



ハードロック工業はナットだけを生産している。若林氏は、中小企業が生き残るにはポジションをしっかりと見つけ、「人にはないが自分にはある、人が持っているが自分は優れている」商品を開発する必要があると考える。若林氏は記者に対し、「このような商品を開発するにはイノベーションが必要で、顧客の商品に対する不満をもとにイノベーションする。世界の多くの商品に大きな改良余地があり、それこそが企業が発展できるチャンス」だと述べた。



同社の商品は多くの国でに数十項目の特許を申請している。若林氏は、小さい企業が発展するには売上高ばかりを追求するのではなく、品質も重視する必要があると考える。特徴のある優れた商品を通し、同社は販路を切り開き、世界各地から注文を受け、市場シェアを拡大していった。





実験、研究を継続してこそ多くの顧客にニーズを満たす高品質の商品を開発できる。





77歳の音羽電機工業株式会社の吉田修社長は、「雷の研究が大好きで、全ての雷に関する知識を集め、学ぶのが好き」と話す。音羽電機は雷ミュージアムも設立し、世界各地の雷に関する物を展示している。



同社は避雷ソリューションを設計、県空開発、製造、設置、メンテナンスする企業である。統計によると、近年、日本の落雷による損失額は年間3000億円に上る。避雷設備は現代の施設と産業に欠かせない重要な商品になっている。音羽電機が生産する避雷設備は酸化亜鉛の部品を利用し、雷が電気回路や電機設備などに及ぼすダメージをなくす、または受容範囲内にする。



音羽電機は70年以上の歴史を有し、従業員数は約500人、日本避雷業界でトップシェアを誇る。吉田氏は、同社がこれほどの成績を収めたのは科学研究に重視したためだと考える。同社には約40人の研究員がおり、年間の技術開発投資が売上高に占める比率は5~6%となっている。また、巨額を投じて面積6600平方メートルに達する雷テクノロジセンターも設立した。



吉田氏は、「実験、研究を継続してこそ多くの顧客にニーズを満たす高品質の商品を開発できる。このような企業にこそ未来がある」と話す。





中小企業は市場ニーズを多く研究し、積極的に技術を磨き、新商品を開発すべき





大塚製作所の作業場では、清潔なホールに1台の工作機械が置かれ、数人の従業員が各作業を進めている。ホールの片側にある3D質検査センターでは1人の従業員がノートパソコンを検査したり、ロボットアームを操作して商品の品質を検査したりしている。



大塚製作所の根岸忠宏社長は、「企業にとって信頼は最も重要である。商品が不合格であれば、企業のイメージに影響する。質を厳しく管理する必要がある。全ての商品を出荷前に3D質検査センターで関連のサイズの基準を満たすか検査し、不合格の商品を絶対に顧客に引き渡してはならない」と話す。



大塚製作所は70年の歴史を有する治工具などの部品を生産する小さな企業である。同社は日本の有名な大企業の下請けだったが、その大企業が生産を国外に移したため、必要な部品の数が減少し、一度は危機に陥った。ここ数年、同社は自身の技術的優位性を生かし、他社との提携を強化して新市場を開拓し、危機を脱している。



大塚製作所は別の9社の小型企業とGLIT(共同受注体)を結成し、日本で注目を集めている。この10社はかつて大企業の下請けで、業務上に交わりはない。大企業の下請け業務が激減する中、これらの企業は相互協力し、情報を共有し、チームを結成し、設計・生産・販売の全工程を行う。注文が入ると、1社が先頭に立って設計プランと価格交渉を担当する。受注後は全企業で利益を分ける。GLITの売上高は年々増加し、2016年の2000万円から18年には6000万円に増えた。



大塚製作所の従業員数は40人、年間売上高は5億円に達する。根岸氏は、「中小企業は市場ニーズを多く研究し、積極的に技術を磨き、新商品を開発すべき。努力してこそ中小企業に明るい未来がある」と話した。





「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月3日