「中国外相、親善回復のための日本訪問」(RFIの記事):阿修羅♪

「中国外相、親善回復のための日本訪問」(RFIの記事):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/17/china12/msg/683.html









(Le ministre chinois des Affaires étrangères en visite de rapprochement au Japon: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20180414-ministre-chinois-affaires-etrangeres-visite-rapprochement-japon





日本中国外交貿易・為替





中国外相、親善回復のための日本訪問





記者 RFI





発表 2018年4月14日・更新 2018年4月15日01:22








王毅・中国外相(アーカイブ写真)。

REUTERS/Kham






日中関係鎮静化の兆しとして、王毅・中国外相が4月15日日曜日より3日間の日程で東京を訪問する。同氏はそこで安倍晋三首相や河野太郎外相に会う予定だ。この訪問により緊張した関係が続く両隣国の親善が回復することになる。





報告 RFI北京特約記者、ヘイケ・シュミット





領土紛争(投稿者による和訳、スパイ裁判、更には、中国政府がいまなお謝罪を要求する第2次世界大戦中に日本軍が起こした残虐行為と、両国間の緊張は尽きるところがない。



しかし、いまや中国と日本には共通の目標がある。北朝鮮の脅威を交わさねばならないのだ。核のボタンをいつでも押せる金正恩氏の脳裏からは日本の影も中国の影も離れない。





2国間貿易の進展





来月、李克強首相が両国に韓国を交えて東京で3国首脳会談を行うことになった。そのため、王毅・中国外相がこれに先立ち現地での準備のために東京を訪問する。



別の任務として、同外相は河野太郎氏と共同で4回目の経済対話を主催する予定だ。これは両国の仲違いのために8年間中断されていた。米国との貿易戦争が輪郭を現したいま、中国政府は日本との関係強化を模索している。吉兆として2017年、これら世界第2・第3の経済大国間の貿易額が10%上昇した。













(China, Japan hail new beginning at bilateral summit: RFI English)

http://en.rfi.fr/20180416-china-japan-summit-new-beginning/





中国日本安倍晋三習近平





中国と日本、2国間会談で新たなスタートを祝う





記者 ヤン・ヴァンデルマーデ





発表 2018年4月16日・更新 2018年4月16日16:59








王毅・中国外相と河野太郎・日本外相が日中ハイレベル経済対話に先立ち、写真撮影のポーズを取る。2018年4月16日、日本・東京にて。

Tomohiro Ohsumi/Pool via Reuters






月曜日、中国と日本が2国間関係の「新しい出発点」を取り決めた。この声明は王毅・中国外相による3日間の日本訪問で作られた。訪問中、安倍晋三・日本首相が両国関係の緩和を呼び掛けるとともに、両国は北朝鮮のことで協力するべきだと述べた。





この訪問の直ぐ翌日に安倍氏が米国訪問を始め、また、年末に中国を訪問するかも知れないとの計画が公表された。



この十年の間、中国と日本の関係は厳しい時期を通っていた。



「この十年間は両国にとって冷戦以来、恐らく第2次世界大戦以来の非常に悪い緊張の期間だった」と、オックスフォード・アナリティカのベンジャミン・チャールストン上級研究員は語る。



現在の中国と日本の冷え切った日々は2012年に始まる。当時、東シナ海の小諸島をめぐる張り詰めた対立が存在した。両国はともに島々の主権を主張した。



「それ以来、現地の、つまり、この島々をめぐる水域の状況が新聞を賑わすことはなくなったものの、実際には好転していないと言わざるを得ない」と、チャールストン氏は語る。



「対立し合う両国からの船がいまなお見られる。日本はこれを中国船による領海侵犯と見なしているので、この問題は実際に解決を見なかった。そのため、いずれのリーダーも相手国に実際に手を差し伸べることが非常に難しい。」





敵意の歴史





それでも、中国と日本が親友だったことは一度もなかった。互いの敵意は1895年の日清戦争や、第2次世界大戦中の残忍な中国侵略、南京における300,000人を超える中国人の虐殺事件に始まる。



それでも、これらは全て70年以上も前のことだ。ドイツは諸敵国と和解を済ませている。なぜこのアジアの2国にはいまなお敵意が存在するのか?



日本はドイツと異なり実際には自国の戦争の歴史を検証したことが一度もなく、中国はそのことに対して日本への非難を続けている。



しかし、中国の宣伝組織には日本叩きを続けるさらに別の理由があるかも知れない。



中国共産党(CCP)は冷戦終結後、ソ連と同じ道を歩みつつあることについて強い不安を抱くようになった」と、チャールストン氏は語る。



「そして、彼らは共産主義が持っていたイデオロギーの力がなくなったことを心配した。そのため、[共産党の最初の指導者]毛[沢東]氏の後の人々が共産主義を信じるなくなったことに気づくと、正統性を失った彼らは代わりに反日ナショナリズムという一種の外国人嫌悪に転向した。」



中国共産党は「日本を中国から追い出し外国の帝国主義勢力から中国国民を解放したという過去の上に自己の正統性を据える」ために日本を必要としている。「そのため、中国国内での自己の立場に不安を抱き続ける限り、彼らが実際に反日プロパガンダを緩めることは出来ない」と、チャールストン氏は考える。





経済が両国を繋げた





その一方で、中国は1978年に外の世界に自国を開いて徹底的な共産主義から資本主義市場経済に切り替えて以来、日本は中国の主要な投資国・貿易相手国となった。



経済面から言えば、中国国民の多くが反日感情を共有しているとしても中国政府がそれを煽り続けることに余り意味はない。



反日デモが何度かあり、反日の憎悪の時期もあった」と、香港・浸会大学で中国研究を行うジャン=ピエール・キャベスタン学部長は語る。



「しかし、かなりの数の分野ではそのために両国の協力が妨げられることはなかった。」



日本の観光業界は年間100万人の中国人訪問客を受け入れたと、キャベスタン氏は指摘する。



「中国人の行動は日本についての自分たちの考えや宣伝組織が教える考え方そのままでない。この点では大きな隔たりがある。」



反日デモが燃え上がることは時々あるがそれでもすぐに収まると、同氏は指摘する。



「そのため、このような反日プロパガンダと両国の経済・社会が非常に強い相互依存関係にあるという事実との間にいくつかの大きな矛盾が存在する。だから、中国にとって日本経済を無視するのは難しい。そして、それは日本も同じだ。」



現在、第2次世界大戦などの共通の歴史について共通の見方といえるものを見出す取り組みを中国と日本の学者たちが共同で進めている。



それでも、日本を世界的なライバルと見なしてその過去の悪行を民衆の怒りを逸らす避雷針として利用するよりも、友人・ビジネスパートナーとして受け入れる方が有用かも知れないと認識するのは、中国政府にとっていまなお非常に難しいのだ。