トランプ大統領への安倍首相の手土産とは?(Suptnik日本)

トランプ大統領への安倍首相の手土産とは?(Suptnik日本)

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https://jp.sputniknews.com/opinion/201702093320581/





トランプ大統領への安倍首相の手土産とは?







© AP Photo/ Michael Dwyer





オピニオン





2017年02月09日 05:32





リュドミラ サーキャン






トピック 「歴史的」となるか? 2月10日の安倍・トランプ会談





日本の安倍首相と米国のトランプ大統領の会談が2月10日、ワシントンで予定されている。安倍首相とともに、岸田文雄外相、麻生太郎財務相世耕弘成経産相が会談に臨む予定だ。





経済問題は、トランプ大統領の就任に伴って、日本の最大の懸念事項のひとつとなった。トランプ大統領は既に環太平洋経済連携協定からの離脱に関する大統領令に署名した。それに代わるものとして、新米政権は二国間経済協定に関する交渉を提案しており、TPPの行方には疑問符が付いたままだ。安倍首相は2月1日の政府の会合の中で、トランプ大統領と一連の経済問題を話し合うつもりだとして、次のように述べた:「いかに日本が米国の雇用創出を手助けできるか、米国産業界全体の生産性向上、競争力の強化に貢献できるかがテーマのひとつとなる。」



共同通信が伝えたところによると、来たる会談のために首相が用意しているプロジェクトには、テキサスとカリフォルニアの高速幹線鉄道の建設がある。それとあわせて、鉄道・地下鉄の車両3000両の製造開始も予定されている。可能性のあるプロジェクトとしては、シェールオイル開発も挙げられる。また、既にトヨタが発表している5年で最大100億ドルの米国への投資計画や、通信大手ソフトバンクの最大500億ドルの投資計画もある。日本のメディアによると、日本は米国のインフラプロジェクトに合計約1500億ドルを投資することができ、これにより70万人の雇用を創出することが可能になる。日本政府は、トランプ大統領がこの提案を気に入らないはずがない、なぜなら、これこそが彼が守ろうとしているものだからだ、と考えている。



このテーマについて、極東研究所・日本研究センター長のワレーリー・キスタノフ氏が語ってくれた:





「対米関係における日本の懸念事項のひとつは、先日のマティス国防長官の訪日で払拭された。マティス国防長官が、同盟関係は揺るぎないと確認したからだ。ここには、日本が第三国から攻撃を受けた場合、米国が日本を守ることを規定した安全保障条約第5条も含まれる。また、中国が領有権を主張する尖閣諸島にも、安全保障条約が適用されることが確認された。マティス国防長官は米軍基地の維持費の財政分担についても、日本は財政規律の「手本」だと言い、日本人を安心させた。日本はすでに費用の80%を負担しているため、この問題は日本にとって極めて頭の痛い問題だった。マティス国防長官は「日本がもっと負担すべきだ」とは言わなかったが、「我々は提示された金額に満足している」とも言わなかった。そのため、理論上は、トランプ大統領との会話の中でこの問題が浮上する可能性も排除できない。



経済関係では、米国のTPP離脱が安倍首相の計画にとって大打撃となったのは間違いない。なぜなら、安倍首相は日本の産業振興と経済活性化の手段のひとつとしてTPPをあてにしていたからだ。その希望が失われた今、米国抜きのTPPに命を吹き込むことができるのかどうか、極めて困難だ。おそらく、トランプ大統領との会談が二国間貿易経済関係に関する協議の端緒となるだろう。日本も大いに恩恵にあずかっている北米自由貿易協定NAFTA)の条件見直しに関するトランプ大統領の意向も話題になると思われる。独自の視点で二国間経済関係により公平な秩序を求めるトランプ大統領側からの圧力を緩和するため、安倍首相は米国のインフラ整備に対する大規模な協力計画を準備した。輸送、エネルギー、製造業などに多額の投資をすることで、日本は自らのかけがえのない有益さを証明しようとしている・・・」






キスタノフ氏は、ワシントンの会談で日ロ関係への言及がある可能性も否定しない:





「安倍首相は、領土問題、平和条約締結、制裁に違反して日本がロシアとの共同プロジェクトに参加することなど、日ロ関係に関するトランプ大統領の姿勢を明らかにしようと試みるだろう。オバマ大統領は安倍首相を批判したが、トランプ大統領の姿勢は今のところまだ不明だ。トランプ大統領はこれまでに何度もロシアとの関係改善の意向を示してきており、彼がこのままの方向性で進めば、プーチン大統領の島の問題に対する姿勢が硬化することになりかねないと日本は考えている。そのため、おそらく安倍首相はこの問題についても探りを入れようとするだろう。」





安倍首相が、平和条約締結に向けた日ロ経済協力の発展や、南クリルでのロシアとの共同経済活動の計画について、トランプ大統領に自らの姿勢を伝えるかどうかは不明だが、会談まで残された時間はあとわずかだ・・・







トピック 「歴史的」となるか? 2月10日の安倍・トランプ会談





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