「バラク・オバマ氏の歴史的な広島訪問」(RFI):阿修羅♪

バラク・オバマ氏の歴史的な広島訪問」(RFI):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/16/warb17/msg/845.html














(Barack Obama à Hiroshima: une visite historique: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20160526-japon-hiroshima-barack-obama-etats-unis





日本





バラク・オバマ氏が広島へ:歴史的な訪問





記者 クリストフ・パジェ





発表 2016年5月26日・更新 2016年5月27日14:14








1945年8月6日の広島原爆投下の記念碑
Reuters






金曜日は米国と日本の歴史において歴史的な日となる。G7日本開催の日程に合わせてバラク・オバマ氏が広島を訪問した。1945年8月6日に米国が造った初の原子爆弾により140,000人が死亡して壊滅した殉難の都市・広島を、現職米大統領が訪問したのは今回が初めてだ。





バラク・オバマ氏が、同盟国やそれ以外の国と米国との歴史的な膠着点を前に動かすために2期目の最後の期間を利用したいと考えていることは明らかだ。IRIS・国際関係戦略研究所のバルテルミー・クルモン調査部長は確言する。「昨夏にはイランとの核交渉成立が見られた。キューバとの外交関係回復やベトナム向け武器輸出の禁止措置解除も見られた。バラク・オバマ氏は『歴史の偏り』を乗り越えることを模索しており、この意味で今回の訪問は極めて象徴的だ。」



「歴史の偏り」とは、ここでは米国が広島・長崎に原爆を放ったことに謝罪しないことでなく、現職米大統領がこの殉難の都市を訪問しないことだ。謝罪についてバラク・オバマ氏の考えは非常に明確だった。広島では彼は謝罪をしないと。





謝罪はなし





彼の前に現職米大統領が誰も広島を訪問しなかった理由は他にもある。今日もなお、バラク・オバマ氏が広島の記念碑に行くというそれだけの行為を、一部の米国議員はお詫び行脚と見ている。それというのも、2発の爆弾使用の必要性について米国の見方は70年間変わっていない。



「米国の見方として、この2発の爆弾は勝利を得るために必要だった。そのため、米国大統領にとってこの見方を問題にしているとの印象を与えるのは難しい」と、INALCO・国立東洋言語文明研究所のギブール・ドラモット氏は説明する。また、国内の退役軍人の問題も存在する。彼らは今や数こそ減ったがいまなお非常に尊敬され、影響力も保持している。彼らは第2次世界大戦中の極めて手強い敵・日本のことを憶えている。日本の戦争捕虜(米国人・豪州人など)の30%が拘留中に死亡したが、この割合はナチスの捕虜よりもずっと大きい。



1995年になってもなお、「米国は、爆弾について証言を集めて被災者たちのことを語ることによってヒロシマナガサキを回顧したいと考えたが、出来なかった」と、この専門家は語る。



そのため、米国にとって謝罪はずっと出来ていない。日本自身がこの戦争や1930年代に犯した残虐行為を許されていないのだから尚更だ。例えば、韓国では誘拐されて売春を強制された「慰安婦」たちがいた。さらには中国では南京大虐殺があった。





日本国民の苦痛の理解





日本側はこの訪問を数十年間待っていた。2人の米大統領が既に広島(投稿者による和訳を訪問したが、最初のリチャード・ニクソン氏の広島訪問は1964年で大統領選出の4年前だった。また、2人目は1984年で任期終了後だった。「この訪問によりラク・オバマ氏は重要な形で印を残す大統領となる」とパリ・アメリカン大学・政治学教授のフィリップ・ゴリュブ氏は説明する。「彼には日本攻撃を前にして日本の一般国民の苦痛を理解しており」、そして、この理解こそ日本国民が切望しているものだ。ヒロシマの生存者の一部が現在もなお謝罪を求めているが、外交や内政の理由からそれがずっと出来ないことを日本国民は承知している。



さらに、かなり逆説的な形になるが、米国が謝罪すると日本政府は困惑するかも知れない。国内の国家主義者たちが声を上げるのを許すことになるからだと、バルテルミー・クルモン氏は考える。第2次世界大戦以降、この国民の中の少数派は日本帝国軍が犯した残虐行為の過小評価に励んでいる。



もしヒロシマナガサキは「過ち」だったと米国が認めるなら、この修正主義者たちは絶対に使ってはいけなかった原子爆弾だけのために日本は戦争に負けたと言うかも知れない。それは彼らに、戦争中の日本の責任を記憶するという真正な義務を怠り続けることへの論拠を与えるだろう。





核兵器廃絶





バラク・オバマ氏は広島訪問に先立ち、自分は全ての戦争犠牲者を追悼するために行くと発表した。式典には、ヒロシマの生存者たちと日本の捕虜となった米国の退役軍人たちが出席する。外交的に言えば、「中国が地域で非常に強い力を持ちつつある現在において、米国は1947年以来の歴史的な同盟国である日本との同盟関係をこのような方法で強化している」と、フィリップ・ゴリュブ氏は説明する。



しかし、日本の一般国民には、とりわけ核兵器削減に向けたバラク・オバマ氏の責務を表象しているように見えている。ヒロシマナガサキ以来、彼ら自身がこの兵器に頑なに反対してきた。米大統領が1期目初めの2009年にプラハ核兵器全廃を訴えたことを思い出そう。



バルテルミー・クルモン氏は彼の2期目最後の今回の広島訪問に、プラハでの呼びかけと「共鳴するもの」を見る。なぜなら、広島は1950年代から「核軍縮大使」となっており、この研究者にとって今回のバラク・オバマ氏来訪は「自己の領分を前に進める必要から2つのビジョンが出会い、1つになることだ。そのため、彼は過去についてではなく、核の未来についての演説を私たちに行うだろう。」














■殉難の都市、広島





報告 RFI広島特派員、フレデリック・シャルル





都市・広島はいま忘却と戦っている。そして、バラク・オバマ氏が来るだけで、日本国民−世界の他地域と同様に、彼らの4分の3が戦後に生まれた−がこの過去の出来事を忘れないよう寄与すると、広島の住民たちは語る。



いまなお存命の最後の生存者・ヒバクシャたちは85歳を越えた。彼らはバラク・オバマ氏の都市来訪を喜んで迎える。彼らは米大統領に何も求めていない。自分たちが受けたこと、つまり、混じり気のない恐怖に対する遺憾の意も痛恨の念も謝罪もだ。自分たちが欲することはただ、「私たちや死んでいった人たちの苦痛が無駄にならない」ためにヒロシマが忘れられないことだと彼らは言う。



大多数の日本国民は広島の惨事、そして、3日後の長崎の惨事の中から、戦争と核兵器のない新しい時代が始まるのを見たいのだ。そして、バラク・オバマ氏が2009年のプラハでの名高い演説の中でここ広島を何度も引き合いに出し、「核兵器のない」世界が自分の夢だと語ったことを日本国民は忘れていない。













(Barack Obama à Hiroshima: «Il y a 71 ans, la mort est tombée du ciel»: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20160527-barack-obama-hiroshima-hommage-emotions-responsabilite-nucleaire





米国日本第2次世界大戦原子力





バラク・オバマ氏が広島へ:「71年前、空から死が降った」





記者 RFI





発表 2016年5月27日・更新 2016年5月27日15:04








バラク・オバマ米大統領安倍晋三・日本首相、2016年5月27日広島にて。
JIM WATSON / AFP






5月27日金曜日に広島に到着した米大統領は平和記念碑の前に花束を捧げた。バラク・オバマ氏は第2次世界大戦中に死亡した全ての「罪なき」人々を追悼し、核兵器のない世界の建設を呼びかけた。多くの言及があったように謝罪の表明は一言もなかったが、それでも彼は強い表現を使った。「71年前、空から死が降った」と。1945年8月6日、米軍は史上初の原子爆弾を広島に投下した。







バラク・オバマ氏は広島の爆弾の生存者の1人を抱きしめた、2016年5月27日。
AFP






バラク・オバマ氏は広島平和記念碑の前に花輪を捧げ、演説を行った。演説で彼は第2次世界大戦中に死亡した「罪なき」人々について言及した。特に彼は、2016年4月にジョン・ケリー国務長官が行ったように(投稿者による和訳核兵器のない世界を呼びかけた。



「それほど遠くない過去に使われた恐ろしい力についてよく考えるために私たちはここに来た」と、彼は明言した。米大統領は「恐怖の論理から逃れるために」核大国各国が責任を果たすよう強く望んだ。



その代わり、米国の側から公式な謝罪はなかった(投稿者による和訳広島と長崎の爆弾は必要だったからだ。それでも言葉は熟慮され、恐怖と不正を意味する表現が選ばれた。「71年前、空から死が降った」とホワイトハウスの主は明言し、「歴史を直視すること、そして、このような苦痛が再び生み出されることのないように私たちが変わる必要を求められていること」の重要性を力説した。バラク・オバマ氏は広島で、「1945年8月6日、青空を打ち砕く目の眩むような光が世界を変えた」ことを認めた。日本のテレビ局のコメンテーターたちの話では、世界がヒロシマを忘れるならばその歴史は繰り返されるかも知れないとバラク・オバマ氏が注意を促したことは間違いないと、RFI特派員フレデリック・シャルルは語った。



その後、バラク・オバマ氏は1人の生存者と握手し、そして、この歴史の暗い期間の証人たちを抱きしめた。広島原爆攻撃のいまなお存命の稀な生存者たちは米国のために苦痛を強いられたにも係わらず、バラク・オバマ氏を喜んで迎えた。人生の最晩期に達した生存者たちは未来を向いて生々しい体験や記憶を後の世代に伝えているが、バラク・オバマ氏の広島訪問が核廃絶の切っ掛けにしかなり得ないと確信している。2016年5月27日の追悼は感動に満ちたものだった。









バラク・オバマ米大統領は広島に向かう途中に海兵隊岩国飛行場を訪問し、その際に兵士や軍人の家族と握手する。2016年5月27日、日本にて。
REUTERS/Carlos Barria








バラク・オバマ米大統領海兵隊岩国飛行場で演説を行う。2016年5月27日、日本にて。
REUTERS/Carlos Barria








広島平和記念碑で、警官たちが原子爆弾に被災したそのドームを警備している。2016年5月27日、日本にて。
REUTERS/Toru Hanai








バラク・オバマ米大統領(右)と安倍晋三・日本首相が広島平和記念碑に花輪を捧げる。2016年5月27日。
JIM WATSON / AFP








1945年の原爆攻撃犠牲者慰霊碑の前で男性が祈る。広島平和記念碑にて。
REUTERS/Toru Hanai








バラク・オバマ米大統領(左)が広島平和記念碑訪問の際に、原子爆弾の生存者・坪井直氏と話す。2016年5月27日。
REUTERS/Carlos Barria








−参考−



広島平和記念公園におけるバラク・オバマ大統領の演説(米国大使館・東京)



Remarks by President Obama and Prime Minister Abe of Japan at Hiroshima Peace Memorial(The White House)





























(Hommage d'Obama aux victimes d'Hiroshima: la Chine n'est pas contente: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20160527-chine-hommage-obama-victimes-hiroshima-nankin





中国日本米国バラク・オバマ原子力第2次世界大戦





オバマ氏のヒロシマ犠牲者追悼:中国は不満だ





記者 RFI





発表 2016年5月27日・更新 2017年5月27日20:27







バラク・オバマ氏はヒロシマの生存者を抱きしめる。2016年5月27日。
REUTERS/Carlos Barria






G7サミットに併せたバラク・オバマ氏の広島訪問と演説を中国政府は具に見守った。米大統領は演説で、1945年8月6日の日本人犠牲者を追悼した。これに不満を抱いた中国はその意を知らせた。





報告 RFI上海特約記者、アンジェリーク・フォルジェ





バラク・オバマ氏の演説の僅か数時間後、王毅(Wang Yi)・中国外相はカメラが群がる真ん中で語り始めた。「ヒロシマを忘れてはいけないのは勿論のことだが、それでもなお、それ以上に南京大虐殺を忘れないようにしなければならない。」



諸情報源によれば、1937年に日本軍が中国の旧首都で犯した大規模な略奪・強姦・殺戮のために42,000〜300,000人が死亡した。「犠牲者の追悼は必要だが、加害者が責任を認めることもまた必要だ」と、王毅氏は付け加えた。



それでも中国は、隣国である不倶戴天の敵・日本を名指しして攻撃しなかった。国営・新華社は、日本は第2次世界大戦の加害者の1人であるにも係わらず、米大統領の訪問(投稿者による和訳によりその犠牲者に成り済ましたいのだと考えている。



中国政府は、G7の討論が南・東シナ海の状況と緊張をめぐる問題に大きく変わったことを十分承知している。その緊張は正しく中国と日本を対立させている。そのため、中国は苛立っている。サミット開幕の2日前、中国の問題に介入するなと中国政府は参加国に強く求めていたのに無視されたのだ。









(Visite de Barack Obama à Hiroshima, dans un Japon où l'atome est tabou: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20160528-visite-obama-hiroshima-japon-atome-tabou-societe-bombe





日本米国原子力第2次世界大戦バラク・オバマ安倍晋三歴史





核のタブーが存在する日本の広島にバラク・オバマ氏が訪問





記者 RFI





発表 2016年5月28日・更新 2017年5月28日14:05








バラク・オバマ氏が広島平和記念公園で捧げた花輪。
REUTERS/Toru Hanai






バラク・オバマ氏は1945年8月に都市・広島に投下された米国の原子爆弾の生存者を抱きしめている。5月27日金曜日、米大統領による日本の「殉難の都市」訪問の中でこの画像は残るだろう。現職米大統領の広島初訪問は象徴だけでなく善意にも満ちたものだった。





報告 RFI広島特派員、フレデリック・シャルル





バラク・オバマ氏は広島で、心に抱き続けていた核廃絶というテーマに手をつけた。1945年8月6日に米国の原子爆弾が爆発した爆心地・平和公園という場所が彼に力を与えた。彼が行った17分間の演説は、2009年彼がプラハで行った演説を思い出させた。しかし、世界の核弾頭削減に向けた具体的な提案はなかったと、今日の日本の報道は指摘する。全く逆に、米国はいまなお核弾頭の近代化のために巨額の投資をしていると、日本の報道は考えている。



北朝鮮バラク・オバマ氏の広島来訪(投稿者による和訳を「子供じみた計算」と表現した。北朝鮮政府の目には、米大統領は核戦争の熱狂的な信奉者に映っている。







バラク・オバマ米大統領(左)は日本の広島平和記念公園を訪問した際に、原爆生存者の森重昭氏を抱きしめる。2016年5月27日。
REUTERS/Carlos Barria






日本、そして、日本と原爆の親密な関係





逆説的だが、核兵器に訴えることに抗うよう人類に呼びかけることにより、バラク・オバマ氏は自国の安全のために米国の傘に隠れて核に依存する日本を裏切っていると、日刊経済紙・日経は述べる。



この新聞は核軍縮の分野での日本の曖昧さに言及している。その分野については野党が安倍晋三首相に動機付けを与えているにも係わらずだ。



平和憲法の条文に日本は紛争解決のための戦争を放棄すると書かれているが、彼がそれを見直したいとするならば、その目的は機会が来たらヒロシマ(投稿者による和訳の国に原子爆弾を持たせることだと、野党は考えている。













(投稿者より)





バラク・オバマ氏の歴史的な広島訪問」、世界が注目する歴史的な出来事でしたが今回はRFIの記事を4本選びました。翻訳に多少時間が掛かりましたが、背景から行動の反応まで見えると思います。



誤訳があるかも知れません。おかしいと思える箇所は可能ならば御自身でも原文にあたって頂ければ有り難いです。



"En appelant l’humanité à résister au recours à l’arme atomique, Barack Obama, paradoxalement, trahit la dépendance du Japon envers le parapluie nucléaire américain pour sa sécurité, écrit le journal économique Nikkei" 「逆説的だが、核兵器に訴えることに抗うよう人類に呼びかけることにより、バラク・オバマ氏は自国の安全のために米国の傘に隠れて核に依存する日本を裏切っていると、日刊経済紙・日経は述べる」、訳はこれでいいと思いますが、日経社説のニュアンスとは多少異なるように思います。御自身でも御検証いただければ有り難いです。



ただ、綺麗事は言わないメディアのようですので、日本の指導者たちは本音では核を持ちたくでウズウズしている、という言外の部分まで読み込んでいただければとも思います。