アベノミクスの利益は消費税により「歪められた」と、アナリストたちは言っている(DW English):阿修羅♪

アベノミクスの利益は消費税により「歪められた」と、アナリストたちは言っている(DW English):阿修羅♪


http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/530.html









(Abenomics' gains 'distorted' by consumption tax, say analysts : DW English)

http://www.dw.de/abenomics-gains-distorted-by-consumption-tax-say-analysts/a-17911039





経済





アベノミクスの利益は消費税により「歪められた」と、アナリストたちは言っている





日本経済は2014年第2四半期に勢いを失い、GDPが急激に縮小した。アナリストたちは、この落ち込みは主に国の消費税引き上げのせいだと述べているが、このアジア国家の長期的な成長をどう促すかについては意見が分かれている。









年率換算で5.9%拡大した今年の第1四半期から、7.1%縮小した第2四半期へと、日本経済の方向転換は著しかった。9月8日月曜日に発表された数字には、このアジア国家が4〜6月にGDPを1.8%縮小したことが示された。これは日本が近年に経験した最も激しい落ち込みだ。



このデータには同時に、家計消費や設備投資で5パーセントポイント以上の落ち込みが示されており、世界3位の経済大国の行く末に新たな懸念を呼んでいる。このマイナス成長の主な原因は、去る今年4月に、日本政府が消費税を5%から8%に引き上げる決定をしたことにあると、多くのエコノミストが述べている。



ロンドンに本部を置く調査・コンサルタント企業、キャピタル・エコノミクスの日本経済専門家マルセル・チリアント氏は、引き上げられた税金を払うのを避けようとして、消費者が第1四半期に出費を前倒ししたと説明する。



その結果、1〜3月期に自動車をはじめとする耐久財の販売が数年来の高水準に達した。しかし、この消費の急上昇に対する反動が増税後の第2四半期に現れ、そのために需要の急落とGDPの縮小が発生したとこのエコノミストは付け加えた。





6月、安倍氏は構造的な難題に立ち向かうことを目標に、彼の経済改革の「第3の矢」を公開した





アベノミクスに打撃?



しかし、安倍晋三政権は2015年にこの税をさらに約10%に引き上げることを計画しており、多くの人が安倍氏に、そうした動きはこの脆弱な回復に脅威を及ぼす可能性があると警告し、増税の延期を呼びかけている。



この鋭い縮小は既に、日本経済を再び活性化して彼のいわゆる「アベノミクス」の信頼性を取り戻そうとする安倍氏の思惑に影を投げかけている、同首相の経済政策は始めのうちは成功したかも知れないが、その成果はいまや消費税の負の影響のために歪められた。日本の経済成長は米国やイギリスよりも高率だったが、その後急激に落ち込んだために、アベノミクスはいまや「取るに足らない」と見なされるかも知れないと、チリアント氏は述べた。



「政府は国家財政の安定化を試みる一方で、同時に、経済成長の持続も試みている。このバランスの調整が難しい」と、このエコノミストは述べたが、それでも、「全般的にはこの政策は正しい方向に向かっている」とも強調した。



さらに6月、安倍氏はこの下落に先立ち、国が直面する構造的な難題に立ち向かうことを目的にした、彼の経済改革の「第3の矢」を公開している。さらに、エコノミストの一部は、国が直面する手強い難題に立ち向かうために、日本は増税を行い政府支出を削減すべきだと考えている。例えば、日本は債務の対GDP比が世界最大級−200%を超えている−であり、また、人口高齢化と人口減少の速さも世界最大級だ。





債務が大きいのに



さらに、大きな国家債務にもかかわらず、日本は巨額の赤字予算による財政運営を続けている。2013年の財政赤字GDPの8.4%もの大きさだった。アジア開発銀行研究所所長の吉野直行氏は、安倍政権は財政赤字を減らし、税率を引き上げ、構造改革を実行する必要があるとDWに述べた。



このエコノミストはまた、日本の民衆の高齢化は進んでいるが、国家予算の社会保障費充当分−現在は30%−を削減する必要があると強調した。その代わり、政府はより多くの高齢者が積極的に雇用されるよう促進・支援を行うとともに、高齢者の退職を遅らせるべきだと、吉野氏は主張する。





女性の就労促進



専門家たちの話では、安倍氏の政策が効果を出せる分野の1つが女性の労働参加だろう。他の欧米諸国と比較して、日本は家庭の外に職を持つ女性の割合が小さい。



女性が私生活と職業生活の双方を管理しやすくすることによりこの割合を大きくしたいと、安倍氏は考えた。彼の計画から、安価な保育施設の全国展開が予測できる。



安倍氏は「この分野では非常に成功している」と、エコノミストのチリアント氏は述べている。同氏は日本の生産年齢人口が毎年1.5%ずつ縮小していると強調し、女性の就労者数の増加によりこの減少の一部が埋め合わせできると語った。





政府はより多くの高齢者が積極的に雇用されるよう促すとともに、高齢者の退職を遅らせるべきだと、吉野氏は語る。




日本政府は経済成長を促すための長期的な措置の一部として、出生率を上げるために家庭に支援を申し出たり移民政策を緩和したりするなど、実施できる措置は他にもたくさんあるとチリアント氏は説明する。



しかし、日本人エコノミストの吉野氏は移民政策緩和に反対する。このアジア開発銀行研究所所長は、外国から人が来ても結局は歳をとって退職するから、移民は日本が抱える諸問題への解決策にならないと考えている。



日本経済が抱える問題の解決策は、労働力における高齢者と女性の割合を大きくするための諸施策を同時に行い、あわせて、社会保障への政府支出を削減することだと、吉野氏は考えている。







発表 2014年9月9日

記者 Srinivas Mazumdaru

関連するテーマ アジア太平洋経済協力(APEC), アジア

キーワード アジア日本アベノミクス成長率縮小経済












(投稿者より)



ドイチェヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。