「『アベノミクス』、既に1年」(RFIの記事):阿修羅♪

「『アベノミクス』、既に1年」(RFIの記事):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/13/hasan84/msg/706.html





(Japon: les «Abenomics», un an déjà: RFI)

http://www.rfi.fr/mfi/20131227-japon-abenomics-shinzo-abe-economie-an-deja





経済−記事発表:2013年12月27日金曜日15:16−最終更新:2013年12月27日金曜日15:16





日本:「アベノミクス」、既に1年







東京で開催されたASEANサミットの壇上に立つ安倍晋三・日本首相、2013年12月14日。

REUTERS/Toru Hanai






記者 ミリアム・ベルベル





2012年12月26日から2013年12月26日、日本の政権が1年経った。安倍晋三氏は就任すると、経済の低迷に気づいた。成長を再び加速させるため、彼は意表をつく政策を作り上げ、有名な景気刺激策「アベノミクス」を実施した。この政策が良い結果をもたらしつつあるが、日本経済に重荷となるリスクも残っている。





経済を下支えするために、安倍晋三首相は並はずれた措置に出た。安倍氏日本銀行総裁の支援を得て、金融緩和政策を実施した。国債を大量に償還しつつ、この日本の中央銀行は資金循環の経路に大量の流動性を注入し、このため円は低い水準を維持している。この状況が輸出業者と家計消費に利益をもたらしている。



特に、彼はデフレとの戦いを宣言した。この15年間、国は物価の低下に蝕まれ、その結果、企業の投資意欲が減退していた。このため、1100億ユーロ近い資金がインフラ建設を支えるために投入された。しかし、これで終わりとは程遠く、今週、政府は6700億ユーロを超える記録的な予算を承認した。これは、前年度予算に対して3.5%の増加となる。





膨大な政府債務



この政策は実を結んだ。元気が出るような数字が並ぶ。失業率は落ち着いており、日本は2013年の第1四半期、1%を上回る成長を示した。また、この成長によりデフレが阻止された。実際には、物価は1年で1%の上昇となっている。



しかし、日本経済にとって重荷となるリスクが残っている。国際通貨基金OECDの専門家たちは、事態の後戻りを危惧している。彼らは特に、国民総生産の250%を超える途方もない政府債務を指摘する。この比率は工業化した大国で最も大きい。





構造改革



安倍晋三氏は国庫の救済に、フランスの付加価値税に相当する消費税を3ポイント引き上げ、8%とすることを当てにしている。これにより600億ユーロの税収が入ることになるだろう。しかし、中産階級は消費税と電気・ガス料金の引き上げにより、所得が厳しい試練に晒されるため、これに不満を抱いている。



天の恵みをほぼ1年いただき、政権2年目に入り、安倍晋三氏にとって事態は複雑になる。複数の世論調査で彼の人気が初めて10ポイント下がり、50%を下回った。安倍晋三氏は今後、その大胆な経済政策に効果をもたらすために、新たな答えを出す必要がある。そのためには構造改革が不可欠だ。特に、移民と女性労働を奨励するよう労働市場の規制を緩和したり、自由貿易協定を発展させて外国貿易を活発化することが。





タグ:経済危機 - IMF - 日本 - OECD - 安倍晋三







(Le patronat japonais en faveur d'une hausse des salaires : RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20131229-patronat-japonais-hausse-salaires-reprise-abe-abenomics-inflation-relance-reprise-economique-deflation





日本−記事発表:2013年12月29日日曜日23:59−最終更新:2013年12月30日月曜日00:08





日本の経営者が給与引き上げに賛意を示す






数々のエコノミストたちは、給与引き上げが安倍晋三首相の政策の成功に不可欠な条件だと考えている。

REUTERS/Toru Hanai






記者 RFI





日本の経営者たちは国民経済の回復を促進するために、給与の引き上げを容認すると決心しているようだと、12月29日日曜日の日刊紙・朝日新聞が発表した。こうした安倍晋三首相の積極的な政策の目的は、何年も続いた物価の下落から、改めてインフレへとスターターを回すことだ。





日本の景気刺激策は、膨大な水準の政府支出、低利融資・信用保証政策、輸出業者を優遇するための円の切り下げを基礎としている。これが有名な「アベノミクス」だ。



そして、事実、日本の成長は再び上向き始めた。第2四半期は0.9%の上昇。しかし、第3四半期は0.3%の上昇にとどまった。弱い国内消費のために、この動きが息切れしてしまったか、ブレーキがかかったのかも知れない。確かに物価は上昇して、数年間続いたデフレは終わったが、今までのところ給与はそれに続いて来なかった。11月の消費は予想をかなり下回ったままだった。



このため、経営者団体である経団連は、来年4月に労働組合と行う予定の年次交渉の時に、給与水準を引き上げる用意があると表明した。購買力がさらにつけば、数カ月後には、日本経済にとって新たな刺激になるだろう。日本国民が雇用や、特に、定年後といった将来への不安から、この増額分を消費にでなく貯蓄に回そうと決めない限りは。





タグ:経済危機 - 日本 - 安倍晋三









(投稿者より)



RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。



欧州は安倍氏の経済政策を驚きを以て迎えましたが、1年が経過し、株価が上がりデフレも止まり、数字の上ではまずまずの結果が出ていると、やはり驚きの目で見ているということだと思います。欧州も今年になって、緊縮路線を転換しています。



上の記事はグローバリストによるアベノミクスの評価、ということでいいと思います。数字はともかく、実際のところ、アベノミクスにより国民生活は豊かになっていません。また、下の記事によれば、経団連が動くということで大企業労働者の給与は上がるようですが、中小・零細企業、非正規労働者、自営業者について、所得が上がるかどうかは分かりません。



2013年の政府債務比率IMF推計値で粗債務がざっと240%、純債務が140%。純債務比率は政権交代前の2008年時点で95%でしたから、民主党政権時代に地方への人材・財源・権限の移譲を大胆にやっていれば、事態が悪化を続けることもなかったかも知れません。



だから、これをきちんとやっていただく。そして、規制緩和よりも、「こども手当」など生活者に焦点を当てた経済政策により、内需を喚起して経済成長に結びつける。やはり、「国民の生活が第一」です。