日本で増加する高齢者犯罪 (RFI)：阿修羅♪
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/402.html
(Augmentation de la criminalité des seniors au Japon : RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20130709-augmentation-criminalite-seniors-japon
日本−記事発表：2013年7月9日火曜日14:14−最終更新：2013年7月9日火曜日14:14
日本で増加する高齢者犯罪
記者 フレデリック・シャルル
日本の警察の報告によれば、2012年に万引き行為のために、東京で逮捕された人の4分の1近くが65歳以上だった。
Bloomberg via Getty Images
日本の警察の報告によれば、2012年に万引き行為のために、東京で逮捕された人の4分の1近くが65歳以上だった。去年、窃盗で逮捕された高齢者数は、初めて未成年者数を超えた。日本社会は世界で最も安全な社会の1つという評判だが、犯罪を行うというこの日本の年金世代の傾向を、日本の警察はどのように説明しているだろうか？
文 RFI東京特約記者
警視庁の広報担当者によれば、高齢者の窃盗犯は一般に1人暮らしで、話し相手がおらず、夢中になれることや趣味がない。65歳以上の犯罪者数は、20年前と比べて6倍に増加した。彼らが行った犯罪の大部分は万引き行為だ。
しかし、高齢者による凶悪犯罪はこの数年で50％増加している。メディアも、その極端な事例を報じていた。歩行も困難な97歳の男性が、84歳の女性を刀で殺そうとまでした事例だ。
それでも世界的には、既に世界最低の部類に入る日本の犯罪率は、9年連続で減少が続いている。高齢者によるこうした犯罪の増加は、人口の高齢化のためと説明できる。
日本の高齢者の貧困化
しかし、日本の警察によれば、要因はそれだけでない。刑法に違反し、重かれ軽かれ有罪判決を受けた高齢者はこの20年で5倍になった。同じ期間で、高齢者数は1,400万人程から2,800万人程と、ちょうど2倍に推移している。
2008年、日本の法務省は既に、窃盗・暴行・さらには殺人で逮捕された65歳以上の研究をまとめ上げている。そして、この研究者たちによれば、こうした犯罪の主要な原因は、資金の不足だ。窃盗のために逮捕された高齢者の一部は、お金を節約したかったから、とか、お腹がすいていたから、と理由を説明していた。
孤独の解消
社会参入最低所得手当に相当する日本の制度の受益者の約半数は高齢者だ。脆弱な日本の年金制度、深化する不平等、急増する退職者数が、高齢者による犯罪の原因の一部となっている。しかし、もう1つの理由を加えなければならない−孤独だ。老いた人の中には、配偶者を失い、収入もかなり減少し、刑務所に行くために犯罪を行う人がいる。刑務所では1日3度の食事を受けられ、話を聞いてくれる人がいることを、彼らは知っている。
孤独とは行かないまでも我慢をしている女性の中に、自分を見つけ出して貰いたいからと近くの小さな店で万引きをした人たちがいる。そうすれば、交番で2〜3時間、誰かと話をして過ごすことができるかもしれないことを、彼女たちは知っている。普段は、彼女たちが捜査の対象となることはない。刑務所から出た人々は、そこに戻るために、犯罪を繰り返すことを躊躇わない。なぜなら、家族も知己もお金も、彼らには無いからだ。
今のところ、このような犯罪を減らすために。当局は何も実施していない。刑務所から出た高齢者を迎える施設を建設しなければならないかも知れない。読売新聞は論説で、高齢者が犯罪を行うのを防止するために、彼らが社会から孤立しないようにすることが不可欠だと述べている。
（投稿者より）
RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦ください。
「殺人未遂容疑で９７歳男逮捕 金沢、８４歳親戚女性切りつけ」。最初に聞いたときには冗談かと思いましたが、今はそういう時代です。
記者は、日本の高齢社会の病理の1つを概観しています。「刑務所から出た高齢者を迎える施設を建設しなければならないかも知れない」"Il faudrait construire des centres d’accueil pour ces seniors qui sortent de prison "。外国にはそのような制度があるのでしょうか？よくわかりませんが。
社会参入最低所得手当(RMI：Revenu Minimum d'Insertion)は日本でいうところの生活保護で、2009年からは積極的連帯手当（RSA ：revenu de solidarité active)と制度が変わって現在に至っています。
