「ムーディーズ、日本国債を格下げ」(RFI・BBCの記事より):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/11/senkyo118/msg/569.html













(Moody's baisse la note de la dette du Japon: RFI)

http://www.rfi.fr/economie/20110824-moody-s-baisse-note-dette-japon







日本/経済危機−記事発表:2011年8月24日水曜日−最終更新:2011年8月24日水曜日





ムーディーズは日本国債を格下げする





記者:RFI











金融格付会社・ムーディーズは、日本の長期国債の等級をAa3に格下げする。全ての先進国のうちで最も惨めな序列。格下げの理由は、3月11日に発生した巨大な地震津波の被災地の復興費用と、政府債務削減のために信用できるプランを提示できない無能な日本政府にある。





報告:RFI東京駐在記者フレデリック・シャルル





日本の政府債務はすでに、5兆ユーロという世界第3位の経済規模の2倍以上を示している。スタンダード・アンド・プアーズムーディーズ、フィッチの各金融格付会社は、10年ぶりに日本国債の格下げを始めた。しかし、このために、スタンダード・アンド・プアーズが米国国債を格下げした反応として、米国で発生したようなパニックは起こらなかった。



なぜだろう?それは、日本国債の95%以上は日本国民が自ら資金を拠出し、また、この多額の債務にもかかわらず、日本はいまでも世界最大の債権国の1つだ。特に、日本は中国とともに、米国国債の最大の引き受け手だ。



ムーディーズによれば、現在の日本の問題は、首相が毎年替わるために、債務の返済や、人口の高齢化を支える年金、津波によって荒廃した東北地方の復興といった資金を調達するための、経済成長戦略の実行が不可能なことだ。東北地方の復興費用は、2500億ユーロと見積もられているが、これには、20年にわたり地震津波と同額の費用がかかる怖れのある、福島の原発事故に関わる費用は含まれていない。











(Moody's cuts Japan's debt rating on deficit concerns: BBC NEWS BUSINESS)

http://www.bbc.co.uk/news/business-14625969





2011年8月24日最終更新02:39GMT






地震津波は日本の東北沿岸に広範囲な破壊をもたらした





ムーディーズは、赤字の懸念から、日本の債務を格下げする





格付会社・ムーディーズは、日本の赤字と借入金の規模に懸念を示し、日本政府の長期債務を格下げした。



格付はAa2からAa3に下げられたが、同社は日本の見通しは安定的だとも語った。



日本は世界第3位の経済大国だが、先進国で最高水準の政府債務を抱えている。



2009年の金融危機と、今年の地震津波により、日本の財政への圧力は強まった。



「今回の格下げは、巨額の財政赤字と、2009年の世界的な景気後退以降の政府債務の増加に促された」と、ムーディーズは声明で述べた。



「3月の地震もまた、2009年の世界的な景気後退から日本が回復することを阻害した」と、同社は付け加えた。





困難な時





日本は現在景気後退にあり、3四半期連続で経済が縮小している。



最新の政府統計によれば、日本経済は4〜6月四半期に年率1.3%縮小した。 1〜3月四半期から0.3%縮小したことになる。



この数値は多くのアナリストが予想したよりもましだったが、津波の復興のために日本が引き受けなければならない、借入金と支出の水準が上昇することに、懸念が存在する。



これは特に、自然災害の大きな被害のために、日本の消費者・企業は支出を控えたように見えることが理由となっている。消費者・企業支出の減少のために、政府は税収の減少に対応しなければならず、予算編成にさらに大きな影響を及ぼす。



同時に、ムーディーズは、電力の問題が、経済の早期回復能力に立ちふさがるかもしれないと警告している。



日本の発電は、地震津波によって損害を受けた、福島第一原発の危機のために、制限されている。政府は国内の原発による発電量を削減し、電力の使用を控えるよう国民に求めている。



不確実な電力供給が続くことにより、公共・民間の両部門で投資に抑制や遅れが生じることに、強い懸念がある。



財政赤字の着実な削減が十分可能な、強い経済成長を達成する能力が、これらの進展によってさらに阻害される」と、ムーディーズは述べた。





政治的意思?





日本の現政権は、単年度の財政赤字を2020年までに黒字に転換すると約束している。



しかし、ムーディーズは、政府に赤字削減の意思があっても、日本の不安定な政治情勢により、この計画が損なわれていると述べた。



日本では、この5年間に、5人の違った総理大臣を経験している。



「政権が頻繁に交代したために、政府は長期的な経済・財政戦略を、効果的かつ持続的な方針として実施できないでいる」と、同社は述べた。



さらに悪いことに、現職の菅直人首相は、この数日のうちに辞任する見込みだ。



「党代表の変更と新首相の選出が差し迫っていることは、党派本位という日本政治の性質を反映している」と、ムーディーズは警告している。



アナリストたちは、債務格下げというムーディーズの決定は、ある程度はリーダーの交代によって引き起こされたかもしれないと語った。



「候補者を見ると、財政改革に真剣に取り組もうとする人は誰一人いないようだ。だから、ムーディーズは格下げに踏み切った」と、東京・富国生命投資顧問の桜井裕記氏は語った。



ムーディーズはおそらく、日本の金融は悪化を続けると見ている」と、同氏は付け加えた。











(投稿者より)



ムーディーズが日本国債の格付けを引き下げたことを伝えた、RFIBBC各サイトに掲載された記事です。誤訳があるかもしれません。ご容赦下さい。



「債務」「少子高齢化」「デフレ」という、日本経済が長年抱えていた問題が解決できないまま、「大震災」が東北地方を直撃し、さらに、その復興プランを明示できないまま菅首相の辞任が決まり、さらに、次のリーダーと目されている人物が誰一人期待できないので、相手がしびれを切らせた、ということのようです。



米国情勢と絡めた深読みを別のところでいくつか見ましたが、上で述べたような説明の方がわかりやすいです。ただ、政府の無能が裏書きされているのですから、情けない話ではあります。



もちろん、政府が変われば状況は変わるでしょう。もし、こういった問題に誠実に取り組むリーダーが選ばれたら、一国民として応援したいと思っています。あくまで、変われば、の話ですが。